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電子書籍(EPUB)の
標準化動向
Advanced Publishing Lab.
2017.08.19 イースト株式会社 下川 和男
shimokawa@est.co.jp
2
Advanced Publishing Lab.(APL)
寄付講座
Advanced Publishing Lab.
日本電子出版協会
慶應義塾大学
講談社
小学館
集英社
KADOKAWA
出版デジタル機構
EPUB 3,3.1,4.0WG
アクセシビリティWG
日本語組版WG etc.
寄
付
協
力
村井純教授ほか
2017年6月 慶應大学SFC研究所と出版大手4社が提携 概要、ニュース
2011年1月 ブラウザで日本語組版
(C) 2012-17 EAST Co.,Ltd. K.Shimokawa
3
EPUB
•Open Type Font
•MP3 Audio
•H.264 Video??
• …etc.
EPUB: HTMLと表裏一体
(C) 2012-17 EAST Co.,Ltd. K.Shimokawa
•HTML5
• SMIL
• SVG
•CSS3
• Math ML
EPUB 3
.epub(=.zip)
<Text> HTML
<Styles> CSS
<Images>
・・・
W3C IDPF
サービス vs プロダクツ
スクロール vs 改頁(リフロー)
EPUB
4
フォーマットはすべてEPUB 3
(C) 2012-17 EAST Co.,Ltd. K.Shimokawa
入稿
コンテンツと配信ビジネスの分離
電書協EPUB 3 制作ガイド
様々な電子書店が対応
EPUB
5
HTML5はプラットフォーム
 Tim Berners Lee(URL、HTTP、HTML)、 Jeff Jaffe(CEO) ↓2017.03@慶應
 HTML5はデバイスを越え、OSを跨ぐ 2012.06@フジテレビ
6
EPUB
(C) 2012-17 EAST Co.,Ltd. K.Shimokawa
 EPUBは電子出版の国際標準規格(ISO 30135)
 Amazonも出版社や個人からの入稿に活用
 デジタル教科書のフォーマットとしても、欧米で活用
 しかし、日本では「教科書のレイアウトが複雑」
 InDesign(DTP)を使い倒したような美しいレイアウト
 HTML5をベースとしたEPUBでは表現できない
 拡大教科書や読上げ用で、教科書出版社がEPUBを採用
 東大AccessReadingとイーストWordTalker
 本来は「教科書のレイアウトをシンブルにすべき」
7
デジタル教科書とEPUB
 2017年2月1日 EPUBの推進団体
IDPFが、W3Cとの統合を発表
 IDPFとして、EPUB 3以降の仕様
策定は無理 ⇒ W3Cの仕事
 この動きに呼応し、大手出版社とW3C東アジア担当の慶應大学
SFC研究所が提携
 寄付講座+日本での仕様策定を推進
 出版社内の技術者育成
 O‘Reilly、Wiley、Pearson、Hachette、・・・ W3Cで社員が活躍
8
なぜ? APL
 EPUB WG 金井剛志リーダー
 SONY BBeB、EPUB 2、EPUB 3策定メンバー
 IDPFよりW3Cに移管された電子書籍標準規格のEPUB 3.0/3.0.1
について、日本国内での利用、保守管理、研究を担う。さらに今
後の電子書籍企画の標準化について、国内の様々な業界から
の意見集約を行い、これを国際的な標準化活動の中で海外に
向けて発信していく。
 本WGメンバーは、継続的に行われるW3CのTV会議に参加し、
必要に応じて国外で行われるF2Fミーティングに参加する。
9
EPUB WG
 Accessibility WG 村田真リーダー
 EPUB 3国際化(i17n)責任者、XML 1.0策定メンバー、工学博士
 障害者差別解消法(2016年4月施行)の精神に則ったデジタル
技術の活用によるアクセシビリティの研究を行う。とくに、W3C
およびISO/IEC JTC1における標準化、EPUBをアクセシブルにす
るためのガイドライン制定を目指す。
10
Accessibility(a11y) WG
 JLreq(日本語組版の要件) WG 小林龍生リーダー
 Jlreq策定メンバー、元Unicode.org理事、文字情報技術促進協議会会長
 EPUB 3策定にあたって大きな影響を与えたJLreq(Requirements for
Japanese Text Layout)を電子化における優先順位の観点で記述し直
す。JLreqの個々の要件が、どういう理由で何のために成立したかを活
版印刷以前の和本の伝統にまで遡って検証し(日本語書記技術の機
能論的検討)、これによってW3CでのCSS、EPUBの規格に日本語組版
要件を適切に反映させることを目指し、次いで電子書籍制作、閲覧、
Webブラウザー等への実装を促進する。
 W3Cへの提言には、中国、台湾、韓国のエキスパートとも連携し、
CJKreq(Requirements for CJK Text Layout)といったWorking Group
Noteの形式とする。
 また、日本語書記技術の機能論的検討の 成果は、『日本語書記技術
論集』(仮題)として論文集の形態で出版することも目指す。
11
日本語組版の要件(Jlreq) WG
 LCP(コンテンツ保護) WG 三瓶徹リーダー
 元日立研究所、工学博士 EDRLabと連携
 商用DRMは利用者の利便性を損なうだけではなく、出版する側
にとってのデメリットも大きいという指摘がある。商用DRMに代わ
る方法として、「DRMのないEPUBをそのまま配布する」、「オープ
ンなDRMであるLCPを用いたEPUBを配布する」、「ストリーミング
によって閲覧させEPUBは配布しない」という三つの選択肢がある。
 このWGでは、オープンなDRMであるLCP(Licensed Content
Protection)の欧米・韓国での動向を調査し、その国際標準化動
向を把握する。目的は商用DRMに代わる方法が必要になったと
き、その選択肢をどのようにして採用するかの判断材料を提供
することである。
12
コンテンツ保護(LCP) WG

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APL紹介

  • 1. 電子書籍(EPUB)の 標準化動向 Advanced Publishing Lab. 2017.08.19 イースト株式会社 下川 和男 shimokawa@est.co.jp
  • 2. 2 Advanced Publishing Lab.(APL) 寄付講座 Advanced Publishing Lab. 日本電子出版協会 慶應義塾大学 講談社 小学館 集英社 KADOKAWA 出版デジタル機構 EPUB 3,3.1,4.0WG アクセシビリティWG 日本語組版WG etc. 寄 付 協 力 村井純教授ほか 2017年6月 慶應大学SFC研究所と出版大手4社が提携 概要、ニュース
  • 4. •Open Type Font •MP3 Audio •H.264 Video?? • …etc. EPUB: HTMLと表裏一体 (C) 2012-17 EAST Co.,Ltd. K.Shimokawa •HTML5 • SMIL • SVG •CSS3 • Math ML EPUB 3 .epub(=.zip) <Text> HTML <Styles> CSS <Images> ・・・ W3C IDPF サービス vs プロダクツ スクロール vs 改頁(リフロー) EPUB 4
  • 5. フォーマットはすべてEPUB 3 (C) 2012-17 EAST Co.,Ltd. K.Shimokawa 入稿 コンテンツと配信ビジネスの分離 電書協EPUB 3 制作ガイド 様々な電子書店が対応 EPUB 5
  • 6. HTML5はプラットフォーム  Tim Berners Lee(URL、HTTP、HTML)、 Jeff Jaffe(CEO) ↓2017.03@慶應  HTML5はデバイスを越え、OSを跨ぐ 2012.06@フジテレビ 6 EPUB (C) 2012-17 EAST Co.,Ltd. K.Shimokawa
  • 7.  EPUBは電子出版の国際標準規格(ISO 30135)  Amazonも出版社や個人からの入稿に活用  デジタル教科書のフォーマットとしても、欧米で活用  しかし、日本では「教科書のレイアウトが複雑」  InDesign(DTP)を使い倒したような美しいレイアウト  HTML5をベースとしたEPUBでは表現できない  拡大教科書や読上げ用で、教科書出版社がEPUBを採用  東大AccessReadingとイーストWordTalker  本来は「教科書のレイアウトをシンブルにすべき」 7 デジタル教科書とEPUB
  • 8.  2017年2月1日 EPUBの推進団体 IDPFが、W3Cとの統合を発表  IDPFとして、EPUB 3以降の仕様 策定は無理 ⇒ W3Cの仕事  この動きに呼応し、大手出版社とW3C東アジア担当の慶應大学 SFC研究所が提携  寄付講座+日本での仕様策定を推進  出版社内の技術者育成  O‘Reilly、Wiley、Pearson、Hachette、・・・ W3Cで社員が活躍 8 なぜ? APL
  • 9.  EPUB WG 金井剛志リーダー  SONY BBeB、EPUB 2、EPUB 3策定メンバー  IDPFよりW3Cに移管された電子書籍標準規格のEPUB 3.0/3.0.1 について、日本国内での利用、保守管理、研究を担う。さらに今 後の電子書籍企画の標準化について、国内の様々な業界から の意見集約を行い、これを国際的な標準化活動の中で海外に 向けて発信していく。  本WGメンバーは、継続的に行われるW3CのTV会議に参加し、 必要に応じて国外で行われるF2Fミーティングに参加する。 9 EPUB WG
  • 10.  Accessibility WG 村田真リーダー  EPUB 3国際化(i17n)責任者、XML 1.0策定メンバー、工学博士  障害者差別解消法(2016年4月施行)の精神に則ったデジタル 技術の活用によるアクセシビリティの研究を行う。とくに、W3C およびISO/IEC JTC1における標準化、EPUBをアクセシブルにす るためのガイドライン制定を目指す。 10 Accessibility(a11y) WG
  • 11.  JLreq(日本語組版の要件) WG 小林龍生リーダー  Jlreq策定メンバー、元Unicode.org理事、文字情報技術促進協議会会長  EPUB 3策定にあたって大きな影響を与えたJLreq(Requirements for Japanese Text Layout)を電子化における優先順位の観点で記述し直 す。JLreqの個々の要件が、どういう理由で何のために成立したかを活 版印刷以前の和本の伝統にまで遡って検証し(日本語書記技術の機 能論的検討)、これによってW3CでのCSS、EPUBの規格に日本語組版 要件を適切に反映させることを目指し、次いで電子書籍制作、閲覧、 Webブラウザー等への実装を促進する。  W3Cへの提言には、中国、台湾、韓国のエキスパートとも連携し、 CJKreq(Requirements for CJK Text Layout)といったWorking Group Noteの形式とする。  また、日本語書記技術の機能論的検討の 成果は、『日本語書記技術 論集』(仮題)として論文集の形態で出版することも目指す。 11 日本語組版の要件(Jlreq) WG
  • 12.  LCP(コンテンツ保護) WG 三瓶徹リーダー  元日立研究所、工学博士 EDRLabと連携  商用DRMは利用者の利便性を損なうだけではなく、出版する側 にとってのデメリットも大きいという指摘がある。商用DRMに代わ る方法として、「DRMのないEPUBをそのまま配布する」、「オープ ンなDRMであるLCPを用いたEPUBを配布する」、「ストリーミング によって閲覧させEPUBは配布しない」という三つの選択肢がある。  このWGでは、オープンなDRMであるLCP(Licensed Content Protection)の欧米・韓国での動向を調査し、その国際標準化動 向を把握する。目的は商用DRMに代わる方法が必要になったと き、その選択肢をどのようにして採用するかの判断材料を提供 することである。 12 コンテンツ保護(LCP) WG