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株式会社東芝 LinkedIn 成功事例 (2014年10月)
- 1. Marketing Solutions
ケーススタディ
営業統括部 広告部 デジタルマーケティング担当 参事
荒井 孝文
導入前の背景
荒井氏が中心となり東芝は事態の改善に動く。2011年に、東芝の
スマートコミュニティの情報を英語と日本語で発信する自社サイ
ト「TOSHIBA Smart Community」を開設した。過去に制作した
映像を中心に、流入を増やすためにYouTubeやFacebook、
Twitterなどのソーシャルメディアも活用した。約1年継続的にコ
ンテンツを増やした結果、キーワード検索でも上位に表示され、
アクセスも増えてきた。だが、荒井氏は疑問を持った。「アクセス
数を増やすことが目的ではないはず。本来的にはマーケティング
活動に直接貢献できなければ意味がない。それは何かと言えば、
『見込み客(リード)の獲得』。つまり、自社サイトを単なる情報
発信サイトではなく、明確にマーケティングツールとして位置付
ける必要があると考えた」。そこで、自社サイトを2013年にリニュー
アルし、ブログやホワイトペーパーなどBtoBマーケティングに効果的
といわれるコンテンツを増やし、新たに着目したソーシャルメディア
課題
• スマートコミュニティ事業のグローバルな推進を経営方針に掲
げながら、東芝のBtoB事業の世界的な認知度が低い。
• オンライン上に東芝のスマートコミュニティ関連のコンテンツ
が極めて少なく、検索結果で表示されない。
• その結果、競合他社にビジネスチャンスを奪われている。
LinkedInとSlideShareを採用した理由
• LinkedInはプロフェッショナルが集まるネットワークであり、海外
ユーザーが多いため、海外でのBtoB事業社としての認知度向上
と見込み客獲得が期待できる。
• SlideShareでビジネススライドをアップすれば、国内外のプロ
フェッショナルに共有されやすい。
• LinkedInのShowcaseページと、SlideShareコンテンツ広告はタ
ーゲットを絞って有益なコンテンツを配信でき、効率的な見込み客
の獲得につながる。
効果
• Showcaseページはフォロワー数が16万人を突破(2014年9月
現在)
• ソーシャルメディアのリード転換率を測定した結果、最も高率
なものがSlideShareであり、次に高率なのがLinkedIn。
• アジアだけでなく、北米やインドなどワールドワイドに見込み客の
獲得に成功し、具体的な商談につながるケースも着実に増加。
• 東芝はLinkedInを使ったコンテンツマーケティングで最も影響力
のある日本企業トップのひとつに選ばれている。
株式会社東芝は、情報通信技術を活用し、再生可能エネルギー
の導入促進や電力、水、交通、医療、生活情報など様々なイン
フラの統合管理・最適制御を実現する「スマートコミュニティ」
の創出に力を入れ、グローバルに展開する経営方針を打ち出
している。
しかし、マーケティングに大きな問題を抱えていた。「検索エン
ジンで“Smart Community”や“Smart Grid”というキーワードで
検索しても、東芝のWebページがヒットせず、表示されるのは他
社ばかり。関連するコンテンツの配信量が圧倒的に少ないから
当然の結果です。スマートコミュニティ事業の強化を掲げながら、
オンライン上では他社にビジネスチャンスを奪われていた」と、
同社デジタルマーケティング担当の荒井孝文参事は話す。
Toshiba Case Study
株式会社東芝
「スマートコミュニティ」の見込み客をグローバルで獲得する
“コンテンツマーケティング”の効果的なツールとして
LinkedInのShowcaseページとSlideShareコンテンツ広告を展開
- 2. がLinkedInとSlideShareだ。LinkedInはプロフェッショナルが集
まるネットワークであり、海外ユーザーが多いため海外向けのマーケ
ティング活動が促進される。SlideShareはホワイトペーパーをビジネ
ススライドとしてアップでき、国内外のプロフェッショナルにソーシャル
メディアなどで共有されやすい。いずれもグローバルで見込み客を獲
得するのに有効なツールだ。
Sponsored Updates Campaign Screenshot
効果
東芝では2014年2月に日本企業として初めて、LinkedIn内に
「Showcaseページ」を立ち上げた。Showcaseページは、マーケ
ティングに特化したページであり、Companyページと同様にター
ゲットを絞ってコンテンツを配信する「スポンサーアップデート」が可
能。「あるコンテンツに関心を示しそうな特定のLinkedInユーザー
群が推測できれば、その人たちだけにアップデートできる。
ユーザーの関心度に合わせて配信先を変えられる仕組みが
LinkedInのメリット」と、荒井氏は話す。実際に東芝では業種や
職種、エリアを設定し、セグメントされたLinkedInユーザーごとにコ
ンテンツを配信している。
既存の自社サイトであるTOSHIBA Smart Communityと連携さ
せながら、自社で制作したBtoBのコンテンツをグローバルに配
信するためのマーケティングツールとして活用。2014年9月現在
でフォロワー数は16万人を突破した。現在は英語のみで配信
しているが、多言語でのコンテンツ配信も準備中。
を展開している。これはビジネススライドを広告としてLinkedIn
に掲載できるサービスで、ターゲットを限定した配信も可能。
東芝ではまずシンガポールとマレーシアのLinkedInユーザーを対
象に業種や職種を絞って配信し、その後もエリアを広げるなどし
て展開している。ShowcaseページもSlideShareコンテンツ広告
も、アプローチしたい人たちに有益なコンテンツを届ける「コンテ
ンツマーケティング」を実践できる効果的なツールとして活用し
ている。
最終的に見込み客獲得の数値指標となるのが、問い合わせ件数
及び、ユーザーがホワイトペーパーのダウンロード時に入力する
名刺情報の獲得数だ。
「ソーシャルメディアごとにリード転換率(訪問数のうち見込み客
化した割合)を測っている。最も高いのがSlideShareで、次が
LinkedIn。結果、BtoBではグローバルで知名度が低かった東芝
が、今やアジアだけでなく、インドや北米などでも多くの見込み
客を獲得できている。その中には具体的な商談につながるケー
スも確実に増えています」(荒井氏)。
Toshiba Smart Community Show Case Page
Slideshare Content Ad
Campaign Screenshot
LinkedInとSlideShareの効果的な活用に加え、営業と密に連携を
図っていることも、東芝のコンテンツマーケティングの優位点だ。
見込み客情報を即時に共有することだけでなく、営業の意見を
取り入れ、見込み客獲得につながりやすいコンテンツ作りにも力
を入れている。
今後は海外の制作会社に映像などのコンテンツを発注すること
も進めていく。欧米企業と戦うためには、コンテンツ作りでもグロ
ーバルな視点が重要と考えるからだ。「海外の競合はオンライン
へのコンテンツ投入量が桁違いに多い。東芝もよりコンテンツマ
ーケティングに注力しないと、グローバル企業として生き残れな
い」と、荒井氏は言う。コンテンツの質と量の充実に加え、
LinkedInやSlideShareなどプロフェッショナル向けのソーシャル
メディアをさらに効果的に使うことが、キャッチアップするための
鍵と言えるだろう。
一方、SlideShareは2013年4月に東芝の公式アカウントを開設し
た。同年8月からは日本企業で初めて「SlideShareコンテンツ広告」
今後の取り組み
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