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<Part2>:
スタートアップに不可欠のWild Ideaの
生み出し方と価値検証の道筋
4.アイデア期 “Wild Ideaを生み出す”
5.プレシード期 “顧客の価値を検証し深める”
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4.アイデア期
Wild Idea(新しい価値を、新しい方法で生み出すもの)
を生み出す
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Through  the  
Discomfort
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後) グロース模索志醸成期
Express the Discomfort AmbitionWild Idea
Extremely-difficult Issue
Exploring GrowthProduct Market Fit
Product Evolution
Value Problem Solution
Fit Product Development
Product Market Fit Supply chain
Exploring Scale up
Not Wild Not  Great  
Value
Not  Fit
Not  Fit
Not  
Evolution
Not  Fit
No  Supply  
Chain
Not  Go  
well
Face
Discomfort
Go Wild
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原体験
市場・業界
顧客(価値)
アイデア
(大胆さ)
サプライ
チェーン
2
1
2
4
1
アイデア期 プレシード シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索
財務的成長 1
組織基盤 1
ストーリー
2
1
1
1
1
志醸成期
1
1
プロダクト
(成長) 11
大胆な志 43
アイデア期は、検討すべき要素が4つに増える。
大胆な志(大志)をさらに具体化する。
大志を実現するにはありきたりのアイデアでは太刀打
ちできない。「全く新たな価値を、全く新たな方法で
実現するアイデア」を生み出す。
この段階では顧客にとっての価値よりも、アイデアの
大胆さが上回る(顧客の価値が熟知されていないから
こそ、アイデアが仮説的に大胆にできる)。
もちろん、世界は自分が変えるのではなく顧客が変え
るのであり、顧客の立場に立って「誰のためのアイデ
アなのか」を意識し(顧客価値を意識する)、その人
物が抱える矛盾した極めて困難な課題を把握する。
※極めて困難な課題を問いてこそスタートアップ
(アントレプレナーは、課題からではなく、志から入
り、志という鳥の目から、顧客の課題という虫の目に
降りてくる)
この段階では市場・業界も見なくていい。
サプライチェーンが成り立つかどうか、財務的成長も
組織成長も全く意識する必要はない。
この段階での「儲けは?」は重要ではない。
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テーマ
志を具現化するためのWild Ideaを生み出し
極めて困難な課題に挑戦する
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
志だけでは妄想で終わってしまう
志を実現するためのWild Ideaを生み出す
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
「とうとう頭がおかしくなってしまいましたか?」
と言われよう
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こういうアイデアは避けたい
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
・すでに似たのがある
・友達に話してみてすぐ「いいねそれ!」と言われる
(すぐいいねと言われるということは新しくないことの証明)
・「実現可能そう」
(今すぐ実現できるアイデアは他者にもすぐ作れてしまう)
・「他の事例を土台にしている」
(単なるパクリになる)
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シード
(リリース前)
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グロース模索志醸成期
ではどうやって、
Wild Ideaを生み出すか?
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グロース模索志醸成期
改めて認識する必要があるのは
世界は自分が変えるのではなく
顧客が変えるということ
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我々にできることは
顧客の課題を解くことによって
顧客の行動を変え
結果世界を変えることなのです。
玉樹 真一郎
(元任天堂・Wii開発者)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
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グロース模索志醸成期
顧客の行動が変わることによって世界が変わる
言い換えると、我々にできることは
顧客の課題を解くことによって
世界を変えること
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
もう少し突っ込むと
顧客の潜在願望を掴み、
実現に向けた手段を提供することで
行動変容を導き、結果、世界を変えること
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シード
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グロース模索志醸成期
では、
アイデアの生み出し方について
その流れをスタートします
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アイデア期 プレシード
シード
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シード
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グロース模索志醸成期
アイデアに創造性・センスは必要だと思いますか?
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アイデア期 プレシード
シード
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シード
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グロース模索志醸成期
NO
やり方があります
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Wild Ideaは
で構成されます
Issue ✕ Idea
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
人々が持つ願望 願望を実現する方法
Issue ✕ Idea
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
IssueとIdeaにはそれぞれ
GoodとBadがあります
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ISSUE
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Bad Issue:表面的な願望
Good Issue:本当の願望
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もし顧客に、彼らの望むもの
を聞いていたら、彼らは
『もっと速い馬が欲しい』と
答えていただろう。
ヘンリー・フォード
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
馬にしか乗ったことのない人々には、馬よりも
速い移動手段がほしいと願うことは出来ない。
しかし、いざ馬よりも速い移動手段(車)を
見せられると、乗りたいというもの。
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GOOD ISSUE とは
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
実現したいと願ったことはないけれど
言われてみたら強く実現したいと思う願望
(未認知かつ未実現の願望)
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IDEA
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Bad Idea :今まで見たことのある組合せで
出来ているアイデア
Good Idea:今までにない新しい組合せで
出来ているアイデア
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Pen Pineapple
Apple Pen
ピコ太郎
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issue ✕ Good Ideaの
組み合わせがWild Idea
Idea
Issue
Good
Bad
Bad Good
Wild Idea
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
1st stepとしてIssueをGoodに
2nd stepとしてIdeaをGoodに
Idea
Issue
Good
Bad
Bad Good
Wild
Idea
1st
2nd Issueが人々が強く求めるものでな
ければ、IdeaがGoodであってもそ
のIdeaは人々に浸透しない。
まずはIssueがGoodである必要であ
り、その上でIdeaがGoodである必
要がある。
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アイデア期の流れ
1st step
Good Issue
2nd step
Good Idea
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期の流れ
1st step
Good Issue
2nd step
Good Idea
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issueはどうやって発見するのか?
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issueを発見する鍵は、
①“実在の1人を捉える”、②“インサイトを発見する”
③“トレードオフ(制約)を見抜く”にあります。
Idea
Issue
Good
Bad
Bad Good
1st
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issue発見の流れ
①「実在の1人」
を捉える
②インサイトを
発見する
③トレードオフを
見抜く
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issue発見の流れ
①「実在の1人」
を捉える
②インサイトを
発見する
③トレードオフを
見抜く
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
優れたアイデアは市場というマスのためではなく
「実在の1人のために創られている」
⾃自分のためにQBハウス
を⽣生み出した。
QBハウス創業者
⼩小⻄西⽒氏
共同創業者の井深⽒氏の
ためにウォークマンを
⽣生み出した。
SONY共同創業者
盛⽥田⽒氏
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
①実在の1人を捉える:
マーケットや競合を分析するのではなく
実在者の満たされない願望を発見しにいきます
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issue発見の流れ
①「実在の1人」
を捉える
②インサイトを
発見する
③トレードオフを
見抜く
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
優れたアイデアは人々が持つ言葉にならない
潜在願望(本音願望)を捉えている
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人は、風を浴びたいのでは
なく、涼しくなりたいから
扇風機を使うのです。
寺尾 玄
(バルミューダ株式会社 代表取締役)
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人々が扇風機を買うのは風を浴びたいからではな
く、「涼しくなりたいからだ」ということに気づ
き、“涼しい風=外で感じる自然の風”という点に
着目。既存の扇風機は風は浴びることが出来るが
涼しくないという問題点を解消し、扇風機が送り
出す風が線の風であったのに対して、自然の風に
近い“面の風”を生み出す扇風機を開発。
開発の背景は人々が持つ「涼しくなりたい」とい
う願望に着目したことにあった。
価格3万円台にも関わらず多くの消費者に購買さ
れている。
“涼しくなりたい”という本音願望を捉えて生み出された
全く新たな扇風機
GreenFan
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
掘り下げ
表面的願望=ニーズ:風を浴びたい
本音願望=インサイト:涼しくなりたい
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーのニーズを掘り下げ
本音(=インサイト)を引き出す
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私たちがやりたかったのは本
を売ることではなく、お客様
が買うかどうかを判断するた
めのお手伝いです。
だから、良い意見も悪い意見
も必要なのです。
ジェフ・ベゾス
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
掘り下げ
表面的願望=ニーズ:本が買いたい
本音願望=インサイト:買うべき本を買いたい
(買うべきでない本は避
けたい)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
②インサイトを発見する:
人々が抱える本音願望を見出します
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issue発見の流れ
①「実在の1人」
を捉える
②インサイトを
発見する
③トレードオフを
見抜く
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自分のインサイトに気づいたとしても
ほとんどの人はインサイト実現に向けた
行動をとらない
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
・理由は、多くの人々は相反する願望を同時に持っているためである。
・インサイトを実現したいのは山々であるが、一方で実現したいインサイ
トとは両立しない願望を同時に持ってしまっており、行動ができなく
なっている。(この状態をトレードオフを抱えた状態と言う)
・この両立し難い相反する願望を同時に持っている状態を乗り越えなけれ
ば(トレードオフを解消しなければ)、人々は本音願望を満たすことが
困難となる。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
「部屋を涼しくしたい」(インサイト)としても
「電気代はかけたくない」(トレードオフ)。
トレードオフとは、両立し難い相反する願
望を同時に持っている状態のこと。
言い換えると、どちらかを満たそうとするとど
ちらかが満たせなくなる状態のこと。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
本音願望実現に向けて不可欠な
トレードオフを見抜き解消すること
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「格好悪いと思われたくない」を重視すると
シェイプアップが必要となり
「気軽に行きたい」が満たせなくなってしまう。
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
気軽に
行きたい
格好悪いと思われたくない
運動が苦手な人は
フィットネスクラブに対して、「気軽に行きたい」(インサイト)けれど、「格好悪く思われ
たくない(のでシェイプップしてからでないと行きにくいと思う)」(トレードオフ)という
相反する両立し難い願望を同時に持っている。
どちらかを実現しようとすると一方が実現できなくなるという
「トレードオフ・ライン」
「気軽に行きたい」を重視するとシェイプアップされない状態では
「格好悪いと思われるかもしれない」ことが気になってしまう。
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Curves
フィットネスクラブCurvesはトレードオフを
解消する「格好悪いと思われることなく気軽
に行ける」という課題を設定し新たな価値を
創出。
気軽に
行きたい
格好わるいと
思われたくない
格好悪いと思われることなく
気軽に行ける。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
トレードオフを乗り越えた例
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QBハウス
散髪店QBハウスはトレードオフを解消する
「超短時間で納得できる髪型にする」
という課題を設定し、新たな価値を創出。
納得できる
髪型
調短時間
超短時間で納得できる
髪型にする
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瞬足
アキレスの瞬足は、都会の狭いトラックを走
る子どもたちが持つ「全力で走りたい」とい
うインサイトと「カーブで転ばない」という
トレードオフを両立させ、「カーブでも転ば
ずに全力で走れる」を実現。
全力で
走りたい
カーブで転ばない
カーブでも転ばず
全力で走れる
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ヒートテック
ユニクロのヒートテックは、「冬も暖かくい
たい」というインサイトと「薄着でいたい」
というトレードオフを両立させ、「薄くても
暖かい」を実現。
薄着で
いたい
冬も暖かくいたい
薄くても暖かい
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
③トレードオフ(制約)を見抜く:
人々がインサイト(本音願望)を
実現しようとしても
行動ができない制約を見出し両立を試みる
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「住居を変えたい(引っ越したい)」としても、
「思い出の部屋を離れたくない/思い出のモノを手放し
たくない」
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「住居を変えたい(引っ越したい)」(本音)
↕
「思い出の部屋を離れたくない/
思い出のモノを手放したくない」(トレードオフ)
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解くべき課題は、
「思い出のモノを手放すことなく、引っ越しが出来る」
ということになります。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
インサイト実現の制約となる
トレードオフを乗り越える
Good Issue=
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issueにつづいて、
Good Ideaをどう生み出すか
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アイデア期の流れ
1st step
Good Issue
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
2nd step
Good Idea
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Ideaを生み出す鍵は、
①“アイデアの量産”、②“統合思考”、③“転換思考”
にあります。
Idea
Issue
Good
Bad
Bad Good
2nd
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Idea創造の流れ
①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
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アイデアとは、既存の要素の
新しい組み合わせである。
ジェームス・W・ヤング
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデアは、LEGOブロックと同じ原理で創り出す
LEGOでは、たくさんのパーツがありそれらを
組み合わせて作る
アイデアも同様に
たくさんのアイデアの要素を生み出し(量産)
新しい組み合わせを生み出す(統合思考、転換思考)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Idea創造の流れ
①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
LEGOと同じように
まずパーツとしてのアイデアを多種多様に
生み出すことが不可欠である
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アイデアにおいて
必要なのは
まず質より量である
レオナルド・ダヴィンチ
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アイデア出しの留意点
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア量産の鍵
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アイデア出しの留意点
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
「しょぼいアイデアを出したくない」
というトレードオフを超える
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア出しの
トレードオフを超える
Insight
いいアイデアを出したい
トレードオフ
しょぼいアイデアを
出すやつだと思われたくない
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
他のアイデアをパクリながらの
アイデアの量産
アイデア出しの
トレードオフを超える
Insight
いいアイデアを出したい
トレードオフ
しょぼいアイデアを
出すやつだと思われたくない
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何もまねしたくないなんて
言っている人間は、
何も作れない 。
サルバドール・ダリ
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他のアイデアをパクリながらアイデアを出すと
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
・そもそもアイデアのヒントを得られる
・結果としてのアイデアがしょぼくても
自分のせいじゃないと言い張れる
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Issueは、トレードオフを抱えた
解決が極めて困難な課題であり、
一筋縄では解決できない。
このため、複数のアイデアを束ねて
解きにかかります。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデアを構成する要素を分解して
束ねる(組み合わせる)
②統合思想
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Idea創造の流れ
①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
統合思考が活用された例をご紹介します。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
大きな胸の女性を見ると、ついつい視線を向けてしまう男性はいる。
世の男性、業界、そしてある面では女性自身も、
「女性の胸は大きいほうがいい。大きく見せたいものである」
――こう思い込んでいた。
しかし、目線を向けられる側の女性は、別の思いを持っていた。頻繁に胸に目線を向けられると、自分
が「ひとりの個人」ではなく「女性」とだけ見られていることを、どうしても実感してしまう。それは、
決して愉快なことではないであろう。
大きな胸を「小さく見せるブラ」は、このような悩みを抱える女性の、
「女性としてだけではなく、ひとりの個人として見られたい」
というシンプルな願いを捉えた。
この願いを実現するためには、女性性(女性らしさ)を強調せず、薄める必要がある。
しかし、ここで問題が生じる。
「ひとりの個人として見られることだけで、女性は満足するだろうか。ひとりの個人として見られるた
めに、女性性は薄めつつも、すてきな女性とも思われたい。」
そして同時にユーザーは、大きなブラは、小さなものに比べて種類が少なく、かわいいものが少ないと
いう不満も持っていた。
胸の大きさを気にしている女性は、「大きな胸」にばかり注目されるのではなく、「ひとりの個人とし
て見られたい」。でも「女性らしさも失いたくない」という、矛盾した願い(トレードオフの状態にあ
る願い)を持っている。
大きな胸を「小さく見せるブラ」は、胸の形を保ち、かつファッション性を保ちながら、見た目のサイ
ズを落とすことにより、この矛盾を解消した。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
一人の個人とし
て見られたい
女性らしさを失いたくない
胸の大きさを気にしている女性が少なからず持つ
「ひとりの個人として見られたい」けれど
「女性らしさも失いたくない」という
矛盾した願い(トレードオフの状態にある願い)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
「ひとりの個人として見られたい」けれど
「女性らしさも失いたくない」という
矛盾した願いをどう実現するか
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胸を違和感なく押さえつける
ことで身体への負担を最小限
にしつつ大きさをコンパクト
に見せることができる
元のアイデア 抽出されたエッセンス エッセンス統合アイデア
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ミニマイザーが持つ、違和感なく胸のサイズを押さえるというエッセンスと、多様なバリエーションという
エッセンス(大きなブラは、小さなものに比べて種類が少なくかわいいものが少ないという不満をユーザーは
持っていたため)を統合し、
「 ひとりの個人として見られたい」が「女性らしさも失いたくない」というトレードオフを解いた
多様なデザインと
多彩なカラーにより
ファッション性を高める
ミニマイザー
ワコールの従来のブラ
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
LEGOでいうパーツとしてのアイデアの
要素=エッセンス(利点・長所)を抽出し
エッセンスを組み合わせて
アイデアを進化させるアイデア創出法
=統合思考
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統合思考の活用の仕方
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア01
アイデア02
アイデア03
エッセンス01
エッセンス02
エッセンス03
NEWアイデア
…
…
※エッセンスはアイデア一つに対して一つだけでなく複数出します
Step1:
アイデア
Step2:
エッセンス抽出
Step3:
エッセンス統合アイデア
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデアは、分野を超えて
既存アイデア(の要素)と既存アイデア(の要素)
を組み合わせることも可能である
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コマツの世界的イノベーション
KOMTRAXはコマツが開発した建設機械の
情報を遠隔で確認するためのシステムです。
車両システムには、GPS、通信システムが装
備され、車両内ネットワークから集められた
情報やGPSにより取得された位置情報が通信
システムにより送信されます。このため遠隔
での稼働最適化が図られます。
また、新興国で発生していた盗難を、遠隔で
検知し鍵を施錠することで防止できるという
成果もあがっています。
KOMTRAX
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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山間部・僻地での
重作業
リモートで在庫管理
所在位置と他の
センサー情報が
取得できる
リモートで在庫管理するという
エッセンスから遠隔での稼働最
適化システムが考案され、セン
サー情報の取得というエッセン
スから盗難を、遠隔で検知し鍵
を施錠することで防止という機
能開発につながっている。
元のアイデア 抽出されたエッセンス エッセンス統合アイデア
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
KOMTRAXは、重機、飲料、モビリティという
分野横断でアイデアを統合している
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
③転換思考
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Idea創造の流れ
①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
優れたIdeaは、
過去の常識・大前提を覆すことで
ユーザーに新たな価値を生み出してきた
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
(ゲームは)
バーチャル
過去の前提
(大容量は)
持ち運ばない
(靴底は)
左右対称
(胸は)
寄せて上げる
(移動手段といえば)
馬
体感
転換した前提
持ち運ぶ
左右非対称
カタチを保って
小さくする
機械
Will
USBメモリー
瞬足
大きな胸を
小さく見せるブラ
蒸気機関車
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従来のフィットネスクラブの前提
カーブスによって創りだされた新たな前提
高性能のトレーニング機器
大規模施設
家庭用に近いトレーニング機器
小さな室内
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
過去の常識・大前提を覆すことで
ユーザーに新たな価値を生み出すアイデア創出法
=転換思考
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Good Ideaを生み出すベースの思考法は統合思考であるが、
生み出したアイデアが過去の常識・固定概念にとらわれることで
ユーザー価値を制約していないかどうかを検証する。
固定概念検証法として転換思考を用いる。
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転換思考の活用の仕方
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ステップ1:現在
フィットネスクラブの前提
大規模な施設、高性能な機器
充実したプログラム
Curves
今のアイデアが前
提としていること
を抽出・記載
ステップ2:対極
転換された前提
小規模な施設家庭用に近い
機器プログラムなし、サー
キットのみ
ステップ3:アイデア
転換された
前提を記載
転換された前提に
基づいて
アイデアを転換
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア期で必要なアクション(まとめ)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
・両立し難い相反する願望を捉え、
両立させることを課題として設定する。
・統合思考・転換思考を駆使して課題解決の
ための全く新たなアイデアを生み出す。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
こういうアイデアは避けなければならない
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Flytographer
旅行者とフォトグラファを
マッチングするサービス
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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世界中でカメラマンマッチングサービスが
ローンチされているが、いずれもブレーク
していない
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
「フォトグラファーが検索できる」
「撮影予約、決済がしやすい」
これらは全て検索や予約のしやすさといった
「側(がわ)」の便益(真ん中ではない、がわという意味で、
単刀直入に“中身がない”、という意味です)
このサービスがなければ手に入らない価値ではない。
(webを検索すれば自力で手に入る価値でしかない)
フォトグラファーマッチングサービスがうまくいかない理由
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真ん中がなくて側だけの価値である場合
(価値が空洞化している場合)
人々にとってその手段がなければ、
「手が届かない価値」ではないため人に
強く欲しがられる状態は生み出せない。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア期で求められる資質
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
顧客の潜在願望を見抜く力(観察力)
要素を組み合わせる力(統合思考力)
前提を疑う力(転換思考力)
深く顧客の立場に立って寄り添う力(共感力)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア期で望ましいチーム・体制の考え方
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
この時点で、出来れば、一人でやらないこと
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
共同創業者を持つ
現業があり離れられないとしても、「この人とやっていきたい」という人は
絶対にはなさないでおく(後にフルコミットしてくれたらいい)
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シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ただし安易に共同創業者を選ばない
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
こういう人は共同創業者に向かない
・不確実性に耐性がない人
・手が動かない人
(出来ないことへの言い訳が多い人)
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Check List(この段階で具体的に押さえるべき点)
•どういう状態を創り出したいか?(志)
•そのために誰のどんな願望を叶えるか(イシュー)
•そのためのこれまでにない方法は何か?(Wild Idea)
•そのアイデアは誰のどんな課題を解くためのものか?(対象者と課題)
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期で起業家が置かれる状態と
その状態への向き合い方
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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起業家が置かれがちな状態
世界を変えると確信しきれず、
「市場はあるのか?」と市場分析を始める
どのようにその状態に向き合うか
この段階での市場分析はアイデアの大胆さを失わ
せるだけなのでやらなくていい
「こんなアイデア、成り立つのか?」と
常識でアイデアをジャッジしようとする
Wildでなければ、プレシード段階以降でアイデア
の現実度を上げていく際に(大胆さを緩和させてい
く際に)極めて凡庸なアイデアに落ち着いてしま
うと心得ておく(アイデア期ではアイデアのWildさ
を高く保っておかなければならない)
そもそも志は壮大だが
うまくアイデアが生み出せない
アイデアは方法論、技術が必要と心得る。
急がば回れで、方法論、技術習得に時間を割く
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデアは要素と要素の組み合わせであり、知識
が不足していれば組み合わせるべき要素が抽出出
来ない。世に出ている優れた製品・サービスを解
析し、要素を収集する
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア期での支援者のスタンス・関わり方
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スタンス
•アイデアを生み出す技術指導を行う
•本人が持つ志に関連する領域の既存製品・サービスの裏側の仕組みを教えるなど
、良質なインプットを行う
•周囲を意識し、誰にとっても「いいね!」と言えるような常識に沿ったアイデア
ではなく、自分の感性でWild Ideaを生み出すことに誘う
•他から借り受けたアイデアであると、具体化するためのモチベーションが高まら
ないため、本人の納得のいくアイデアを粘り強く生み出す
•常識の範囲内で収めようとするマインドに対して、論理的にWildでなければなら
ない理由を伝える(この時点でWildでなければその後凡庸になるということを伝
える)
•本人がやろうとしていることの難しさを、意識させ過ぎない
(意識するとやれなくなってしまう)
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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支援者の起業家への関わり方
•とにかくWildさを承認する「それでいいんだ、Go Wild!」
•過大評価する:過大評価によって後に負う失敗よりも、過小評価による
機会損失の方が何倍も大きいと心得る
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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Part2-第4章の振り返り
・こういうアイデアは避けたい:「すでに似たのがある」「友達に話してみてすぐ
「いいねそれ!」と言われる」「実現可能そう」「他の事例を単に土台にして
いる」
・アイデアに創造性・センスは必要ない。やり方がある
・Wild Ideaは、Issue ✕ Ideaで構成される
・Issueとは人々が持つ願望、Ideaとは願望を実現する方法
・IssueとIdeaにはそれぞれGoodとBadがある。
Bad Issue:表面的な願望/Good Issue:本当の願望
Bad Idea:今まで見たことのある組み合わせでできている願望/
Good Idea:今までにない新しい組み合わせのアイデア
・Good Issue発見の鍵は、①実在の1人を捉える、②インサイトを発見する、③
トレードオフを見抜く
・Good Idea創造の鍵は、①アイデアの量産、②統合思考、③転換思考にある
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Part2-第4章の振り返り
・アイデア期で起きがちなことは、世界を変えられると確信しきれず、「市
場はあるのか?」と市場分析を始める(アイデアと参入すべき市場は直接
的には結びつかない。この段階での市場分析はアイデアの大胆さを失わせ
る可能性があることを心得る)
・アイデア期で求められる資質:
顧客の潜在願望を見抜く力(観察力)
深く顧客の立場に立って寄り添う力(共感力)
要素を組み合わせる力(統合思考力)
前提を疑う力(転換思考力)
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5.プレシード期“顧客の価値を検証し深める”
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Through  
the  
Discomfort
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後) グロース模索志醸成期
Express the Discomfort AmbitionWild Idea
Extremely-difficult Issue
Exploring GrowthProduct Market Fit
Product Evolution
Value Problem Solution
Fit Product Development
Product Market Fit Supply chain
Exploring Scale up
Not Wild Not  Great  
Value
Not  Fit
Not  Fit
Not  
Evolution
Not  Fit
No  Supply  
Chain
Not  Go  
well
Face
Discomfort
Go Wild Grab  the  
Value!
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原体験
市場・業界
顧客(価値)
アイデア
(大胆さ)
サプライ
チェーン
2
1
2
4
1
アイデア期 プレシード シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索
3
2
3
3
2
財務的成長 1 1
組織基盤 1 1
ストーリー
2
1
1
1
1
志醸成期
1
1
プロダクト
(成長)
1 21
大胆な志 4 43
検討すべき要素が一気に7つに増える。
顧客価値を検証し(顧客の購買理由を
解像度高く把握する)、購買理由に基
づいて、大胆なアイデアの現実度を上
げる(この段階では、顧客が求める価
値が具体的に把握され、それに伴い不
要な要素を削ぎ落とすことでアイデア
の大胆さは下がる)。
同時に市場・業界の視点も持ち、市
場・業界が抱えるどのような欠陥を修
正するのかが明らかになる。
アイデアをどのようなプロダクトに具
体化するのかが見え始める。
なぜやるのかという自分自身の動機が
徐々に明確化してくる。
持続性を担保するサプライチェーンが
構想としては描かれ始める。
収益のあげ方や、組織の拡張はまだ具
体化しない。
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テーマ
人が欲しいものをいかに創るか
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
プレシード期の流れ
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイピング
による価値検証
実機プロトタイピング
による価値検証
触って体感できるラフな(実際に
動くものではなく、外観レベル)
試作品(プロトタイプ)を作成・
提示した上で価値を検証する(検
証は触ってもらってインタビュー
するなど)。テストを繰り返し、
試作品を修正(ピボット)・進化
させる
実際に動くものであり、本番環境
を想定して作られた試作品を作
成・提示した上で価値を検証する。
検証の精度を上げるとともに、コ
ンセプトを磨き上げたり、価値の
成立要件を見抜く
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プレシード期の流れ
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイピング
による価値検証
実機プロトタイピング
による価値検証
①ラフプロトタイピング
②ユーザーテスト・インタビュー
による価値検証
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
①ラフプロトタイピング
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
早めにたくさん失敗することで、
価値の有無を検証し、
同時に新たな発見を取り込み
アイデアを進化させる
手法としてのプロトタイピング(試作)
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失敗はイノベーションと発明
の本質的な部分だ。
もしそれがうまくいくと知っ
ているなら、それは試みでは
ない。
ジェフ・ベゾス
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイピングとは、
作り込みすぎる前に、クイックに試作を見せてイ
ンタビュー等によりユーザーの反応を見て、新し
い発見や改良ポイントを掴むもの。
クイックにやるには「ラフ」であることが重要。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
製品・体験型サービス
ストーリーボード
画用紙や模造紙、ファイル
にサービスの価値や内容、
イメージ、対象となるユー
ザー像などを描き、順番に
見せていく方法。ユーザー
がどのような反応をするか
までを描く
WEBサービス
紙工作
紙やのり、段ボールや
粘土などを使って製品
を作る方法。紙芝居や
即興劇と合わせて活用
するとメッセージが伝
わりやすくなる
実態体験
サービスを価格は設け
ず 、 前 後 の フ ォ ロ ー
アップなども設けず、
現場での体験だけを提
供する方法
動画
簡単な動画で伝える方
法。
CMなどを参考に、簡単
な編集で短時間の動画
を作る。オンラインで
意見を聞くときに有効
画面スケッチ
どのような画面を表示
して何を見せていきた
いのかを紙に書く方法。
無料のオンラインツー
ルを使う前に一度書き
起こすべき
これらの無料ツールを使ってプロトタイピングすることで、安価かつ迅速に動作
の確認まで行うことが出来る。画面の遷移やアニメーションを使って表現するこ
とも可能。これらのツールを使用したプロトタイピングは、完成度は高いが画面
のスケッチに比べると手間がかかるため、スケッチを行った後に有効なアイデア
のみをこちらのツールで具体化するのがよい
Prott inVision Pixate
ラフプロトタイピング方法例
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
Twitterの創始者であるジャック・ドー
シーが2000/5/31にスケッチしたラフプロ
トタイプは、当時 stat.us というサービス
名で作られていた。このようなスケッチ
から、誰もが一度は使ったことがある
Twitterが生まれている。
注目してほしいところは、アイデアをイ
メージしそのリアリティや価値を汲み取
るためにはまず見て触れ、体感できる形
にすること。まずはラフに描いてみるこ
とが重要であるという点
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
どのラフプロトタイピング方法を用いるのかは、
プロダクトによりますが、例えば
ストーリーボードによって顧客の反応を踏まえて
プロダクトを修正し、続いて実地体験でより具体
的な反応を得る、などがありえます。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
・作り込みすぎない(作り込みすぎると時間がかかる
だけでなく、被験者が本音を言いづらいため)
・お金をかけない
・時間をかけない
・早めに試して失敗し、修正するサイクル
試作の留意点
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
試作品は、徹底して
シンプルである必要がある
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイプが出来ました。
次にすべきは
ユーザーテスト・インタビューによる価値検証
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
②ユーザーテスト・インタビュー
による価値検証
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
試作品を創ることにより
「目で見る、触ってもらった上での価値」
を検証する
目に見えて、触れて、感じることが
可能なものでユーザーの感じる価値を試す
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーテスト・インタビューの第一の目的は価
値を検証すること
検証法は、試作を提示した上でテストし
反応を聞く。(インタビュー等で反応を聞く)
目安としては
10人以上にテスト・インタビューします
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
具体的には、以下を検証
・ユーザーのイシュー(トレードオフを抱えた、解決が
極めて困難な課題)を適切に捉えているか
・そのイシューは、お金を払ってでも解決したいほど
深刻か
・アイデアは、イシューの解決にどの程度有効か
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーの反応の受け取り方
ユーザーは、Wild Ideaには多くの場合すぐに「いいね!」をつけてくれませ
ん。ネガティブな反応であったとしても、必ずしもアイデアが否定されている
わけではありません。ネガティブな反応出会った場合の、受け取り方の枠組み
を示しておきます。(以下、ネガティブな反応に限って書きます)
<3つの典型的パターンと受け取り方>
パターン1:アイデアがうまく伝わっていないだけで、価値もあり、価値を届けるため
の手段もよいという場合。この場合、説明の方法を変えてみます。
パターン2:価値はあるが、価値を届けるフォーマット(具体的手段)がよくないとい
う場合。この場合、価値を届ける手段を練り直します。
パターン3:本当に価値がない場合。Part1の真実4で解説した「側の価値」になって
いる場合。この場合、イシューに立ち返り、アイデアを作り直します。
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーテスト・インタビュー→修正のプロセスを
複数回繰り返す
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイピング後に求める状態
価値が「一言で」説明できること
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大事なのは顧客が
知りたいことを
「極めてシンプルに
伝えること」
S.ジョブズ
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
価値がシンプルな一言で説明
できるようになったら
次の実機プロトタイピングに進もう
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
プレシード期の流れ
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイピング
によるユーザーテスト
実機プロトタイピング
によるユーザーテスト
①実機プロトタイピング
②ユーザーテスト・インタビューに
よる検証
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
①実機プロトタイピング
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
実機プロトタイプとは、
本番環境で試せる試作品のこと
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索もやもや期
ラフプロトタイプがスケッチや動画等
(アイデアの理解を促進するための実際には動かせ
ないイメージを伝えるもの)であったのに対して実
機プロトタイプは実際に動くものを意味する。
※実際に動くもの:作動させられる製品,本番に近い環境で受けられるサービス
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
②ユーザーテスト・インタビューによる
価値成立要件検証
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイピングで検証した価値を
よりリアルに検証する
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
それは失敗じゃなくて、
その方法ではうまく
いかないことがわかったん
だから成功なんだよ。
エジソン
Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ラフプロトタイピングでは、
価値がユーザーの手に渡らなければ、
引き起こしたいユーザーの行動変容は起こらないため
ユーザーの手に渡り得るかを検証する
「ユーザーにとって欲しいものである=価値がある」
「その価値がユーザーの手に渡り得るか=価値が成立するのか」
ということが分かっています。次に必要なのは、
を検証することです。
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実機プロトタイピングでは、以下の価値成立要件を検証する
<価値成立要件の項目は以下>
実現性・事業性に影響を与えるオペレーション上
裏側の課題
2.ターゲット
4.実現性・事業性
①価値が響くユーザーセグメント
②ど真ん中のユーザーは誰か(実在の1人まで明確にする)
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
3.ユーザーが
どう他者に
紹介するか
ユーザーが他者にどう紹介するか
1.購買理由
①購買理由
②非購買理由
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
実機プロトタイプを用いてユーザーテストを行う。
目安として10人以上にテストします
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
<検証すべき価値成立要件>
ユーザーが使いたいと思う理由・要素(購買理
由)があるかどうかを検証する
1.購買理由 ①購買理由
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーは、どの人が(属人)、どの時に(属時)、どのような場で(属場)、によっ
て購買理由は異なる。価値を届ける場合、属人、属時、属場で購買理由の解像
度を上げて届ける必要がある。
購買理由とは:
価値を欲する理由を掘り下げたもの
=ユーザーが実際に価値を受け取りたい(使いたい)と思う理由・要素
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデアは、あくまでも机上の構想であり、
プロダクトへと具体化する必要がある。
※プロダクトとは、価値を具現化するための手段であるが、プロダクト開発に求められ
るのは抽象的な価値ではなく、誰がどういう時にどういう場でどういう価値を欲するの
かという解像度を上げた購買理由である。
(購買理由の解像度が高くなければ具体的なプロダクトに反映できない)
なぜ解像度を上げた購買理由を把握する必要があるか
アイデアをプロダクトへと具体化する際にアイデアとプロダクトの間を埋めるのが
「解像度を上げた購買理由」である
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価値を欲する時、場、人は千差万別➝場合に分ける(購買理由の解像度を上げる)
価値
解像度を上げた購買理由
同じ価値であっても
受け取る人、時、場によって欲する理由(購買理由)は異なる
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
「購買理由の解像度を上げる」のイメージをコーヒーのもつ価値で解説します
=仕事へのスイッチを入れたい/喉の乾きを潤したい/口寂しさを紛らわしたい/
目を覚ましたい/会話の友にしたいなど
= 飲料である、コク・味わい、リラックス効果など
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
コーヒーが持つ価値は同じでも、
「仕事へのスイッチを入れたい」が購買理由になるとします
購買理由を踏まえると、
「コーヒーの提供容量を通常のサイズよりも小さく設定し味を濃くする(M
やLよりも小さいサイズで)」というプロダクトの具体化につながります。
(「口寂しさを紛らわす」のであれば長くコーヒーを飲み続けられた方がよ
いので容量は多いく濃すぎない方がよいが、「仕事へのスイッチを入れた
い」のであれば、容量は少なく濃い方がよい)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
実機プロトタイプを用いてユーザーテストを行い、
どのような人が、どのような時に、どのような場で
何の購買理由を感じるのかを抽出する。
抽出した購買理由を、
購買理由の強さと購買理由を持つユーザーの
ボリュームで分ける
「購買理由が強い」かつ
「購買理由を持つユーザーが多い」領域を明確化する
(この領域に該当する購買理由を反映してプロダクトを開発することで、より「使わ
れる」プロダクトにするため)
解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します①
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購買理由が強い
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
購買理由はあるが強くない
その購買理由を持つユーザー
この領域に該当する
購買理由を見出す
購買理由が強く持つユーザーが多いもの
を抽出することで、プロダクト開発に反
映すべき購買理由を見出す
購買理由が強いかどうかの判別基準はユー
ザーがお金を払ってでもその価値を得たいか
どうか
少ない
その購買理由を持つユーザー
多い
解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します②
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「購買理由が強い」かつ
「購買理由を持つユーザーが多い」領域に
該当する購買理由に合わせて
プロダクトを開発・修正する
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します③
「購買理由が強い」かつ「購買理由を持つユーザーが多い」領域に
該当する購買理由になぜフォーカスするのか
※ 強くもつ人が多い購買理由に合わせてプロダクトを開発・修正することで多くの
ユーザーに「使いたい」と思ってもらう
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Part1の第一章でコーヒーの例を出しました。
コーヒーを飲む人が感じる購買理由は以下のどれでしょうか?
「仕事へのスイッチを入れたい」
「乾いた喉を潤したい」
「仕事中の口寂しさを紛らわせたい」
「目を覚ましたい」
「コーヒーを片手に同僚と会話したい」
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します④
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します⑤
実は、同じ人物である私が、カフェでコーヒーを違う時間帯に購入した際に
それぞれの時間帯で感じている購買理由です。
…朝の自分
…午前中の自分
…午後一の自分
…15時の自分
…夕方の自分
「仕事へのスイッチを入れたい」
「乾いた喉を潤したい」
「仕事中の口寂しさを紛らわせたい」
「目を覚ましたい」
「コーヒーを片手に同僚と会話したい」
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先程のコーヒーの例を再掲して説明します:ユーザーテストの結果抽出された購買理由
のうち、 「購買理由が強い」かつ「購買理由を持つユーザーが多い」に該当するものが、
「 仕事へのスイッチを入れたい」だったとします。
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します⑥
「口寂しさを紛らわす」のであれば長くコーヒーを飲み続けられた方がよいので
容量は多く濃すぎない方がよいが
「仕事へのスイッチを入れたい」のであれば、容量は少なく濃い方がよい
属人・属時・属場での購買理由に合わせて製品・サービスを最適化するとすれば、
「コーヒーの提供容量を通常のサイズよりも小さく設定し(スイッチ入れ
るだけなので大量に飲む必要はない。 MやLよりも小さいサイズで)、味
を濃くする」というプロダクトの最適化につながります。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
<検証すべき価値成立要件>
ユーザーが使いたいが使えない理由・要素が
あるかどうかを検証する
1.購買理由 ②非購買理由
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーは、どの人が(属人)、どの時に(属時)
どのような場で(属場)、によって価値の受取やすさは変わる
属人、属時、属場で
ユーザーが受け取ることを妨げる要因を除去する必要がある
非購買理由とは:
ユーザーが購買理由を受取ることを妨げる理由・要素
=ユーザーが使いたいが使えない理由・要素
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例えば「ドーナツであることが目立たない、小さなサイズで小分けされてい
るもの」というプロダクトの具体化につながります。
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ドーナツが持つ価値をユーザーは受け取りたいと考えていますがビジネスマンが(属
人)、オフィスで(属場)、仕事中に(属時)とすれば、
「食べたいが、遊んでいると思われるかもしれないので食べにくい」という購買理
由があったとしても購買を妨げる理由・要素(非購買理由)が発生しています。
オフィス街にあるコンビニドーナツ例で説明します
「ドーナツで仕事中の小腹を満たしたい」という購買理由を
もつユーザーがいたとします。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーテストの結果を踏まえて、購買理由と非購買理由そ
れぞれに対応してプロダクトを修正する。
・購買理由を反映してプロダクトを修正する。
・非購買理由に該当する要素が発見されたら
非購買理由を回避する要素を踏まえて
プロダクトを修正する。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
<検証すべき価値成立要件>
2.ターゲット ①価値が響くユーザーセグメント
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
誰が強い購買理由を持つユーザーか?を掴む
(最も価値が欲されるユーザーは誰か?)
このユーザーが、後にプロダクトの伝道師となってくれる存
在であり、次の段階であるシード段階(リリース前)このユー
ザーを想定したSTP/4Pの構築をしていくことになる
※詳しくはPart3の“6.シード期(リリース前)プロダクトをマーケットにフィットさせる”を参照
ください
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ど真ん中のユーザーは、10人に1人程度。
10人いたら1人か2人に絞り込まれる基準であればOK
性別、年齢などのデモグラフィック要因ではほとんどユーザー
は定義できません。
価値観・ライフスタイルなどサイコグラフィック要因で
購買理由が強いユーザーを定義
実機プロトタイピング・ユーザーテストでは、最も購買理由が
強いユーザーは誰かを、具体的な判別基準に落とし込む
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーを選別するための基準を
具体化しておくことで
リリース後に生じうる混乱を防止できる
(混乱とは、全方位的にサービスを提供することによるサービス満足度の低下や
顧客離反を指す)
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トニー・シェイ
(Zappos CEO)
価値を届けるべきでない
ユーザーが購買者となるこ
との影響は、小さく見積も
らない方がいい。
次第にサービスが壊されて
いき、気づいた時点ではす
でに回復が難しいというこ
とになるだろう。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
2.ターゲット ②ど真ん中のユーザーは誰か(実在の1人まで明確にする)
<検証すべき価値成立要件>
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
言い換えると、最も“伝えたい価値”を実感してくれる
実在の人に出会うということ
プロダクト開発の際にペルソナと呼ばれる架空の人格を用意
することがありますが、架空ではなく、実在の人物を対象と
して行うことで、次のシード期(リリース前)でリアリティ
の高い状況でプロダクト開発を行うことにつながります
ユーザーテスト・インタビューを繰り返す中で
「この人が、自分が心から対象としたい人だ」
という実在の人に出会う
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
自分が心から対象としたい人かどうかは、以下で判別できる
現場の実践知からではあるが、そのような人は
30人に1人程度の割合で現れる
(あくまで肌感覚。価値を受け取ってくれるユーザーは10人に1人だが、当然それより更に少ない)
※この意味で、インタビューはある程度のボリュームが必要
・なぜか、長い間考えてきた自分と同等またはそれ以上に
製品・サービスの価値について具体的かつ詳しく説明できる
・製品・サービスの利用シーンについて異常なほど詳しくイメージできる
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※アイデア期での実在の1人は、“価値を発見”するためのイシューを提供してくれる人。プレ
シード期からシード期(リリース前)に対象とすべきは”価値をデリバリー”する相手。言い換
えると過去の自分の経験や使ってきた手段と比較できかつよいと感じてくれる人。
※この価値を感じてもらえた人物が次のシード(リリース前)に行う市場インストール
(Part3の6.シード期(リリース前)“プロダクトをマーケットにフィットさせる”)で改めて
ターゲットとすべき対象を検討する際の検討材料となる
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
アイデア期には実在の1人を対象として
アイデアを生み出したが
プロダクト開発では実際に製品・サービスに触れてもらい価値を感
じてもらえた(購買理由が強い)人物にターゲットを置き直します
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本物のコーヒーを知る少数の顧
客に価値を感じてもらえれば、
次の顧客はその少数の顧客が呼
び込んでくれるものだ。
最大のマーケティングは、素晴
らしい顧客が素晴らしい顧客を
招待し続けてくれることに他な
らない。
ハワード・シュルツ
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
3.ユーザーが
どう他者に
紹介するか
ユーザーが他者にどう紹介するか
<検証すべき価値成立要件>
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
この段階で掴んでおきたいもう一つの重要な点
ユーザーが他のユーザーに
その商品・サービスをどのように紹介するか
提供者が提供したい価値と
ユーザーが受け取っている価値がズレている場合
価値が成立しない
(提供者が起したいユーザーの行動変容が起きないため)
※ユーザーが受け取っている価値はユーザーが他のユーザーに紹介する言葉を見れば分かる
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ユーザーは商品・サービスを紹介する際
曖昧・不正確なワードを用いる
ユーザーの多くが商品サービスを相互に紹介し
合う環境の中で、曖昧・不正確なワードが流通する
場合、招かれざるユーザー(対象としていないユー
ザー)が購買するということにつながる
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
提供側が打ち出したい点とは異なるワードを
ユーザーが用いる場合、売り出した後に
想定していない顧客が多く現れる
結果、顧客同士の相反が起こり顧客の離反が生じる
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
顧客相反による顧客離反の例
ある女性向けスポーツ整体院で起こったことです。ある顧客は高い競技レベル
でプレーするアスリートであり、ある顧客はアスリートではありませんでした。
アスリートではない顧客は、アスリートとトレーナーの会話が嫌味に聞こえ
(運動ができることの価値が誇大に聞こえる)、アスリートの顧客は、アスリー
トではない顧客とトレーナーの会話が低次元の会話に聞こえる。
この整体院は誰に向いてサービスを提供しているのかが分からない構造となり、
誰にとっても満足のいかない状況を生み出し、結果店舗を一旦閉めるというこ
ととなりました。
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
また、本来は
「価値を深く理解してくれる中核ユーザーが
商品サービスの次のユーザーを呼び込んで
くれるという構造を創るべき」ところが、
その構造が作れなくなる
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
提供側が打ち出したい価値と、ユーザーが受け取る
価値を「表現(用いるワード)」のレベルですり合わせ
ることは、プロダクトを本格的にスタートさせる前
の段階(プレシード段階)で成しておく必要がある
プレシード段階で、どのような伝達をすれば
正確なワードで他者に伝えてくれるかを
探求しておく必要がある
(ここでのワード探究が後々の商品・サービスのコピーの原型にもなる)
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
4.実現性・事業性
実現性・事業性に影響を与えるオペレーション上
裏側の課題
<検証すべき価値成立要件>
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でもちょっと待ってください。
そのソリューションを考えたのは
この広い世界であなたが初めてでしょうか?
きっと違いますよね?
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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「ソリューションがなぜ今まで世の中に
存在していなかったのか」理由があるはず。
価値成立を検討する際に外せない検討事項
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
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(リリース後)
グロース模索志醸成期
理由を把握しておくことで、思わぬ頓挫を回避することができる。
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洗濯物をオンデマンドで受け取り、24時間以内に洗っ
て届けるサービス。
9,000万円/月以上の売上を上げながら閉業。
なぜか?
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
「いつでも洗濯物を受け取りに行き24時間以内に届ける」
ことを実現するために、ドライバーを雇うなどコストが
かかりすぎていた。(毎月6,000万円近くの赤字)
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あなたの考案したソリューションは
なぜ今、世に存在しないのか?
実現を阻むのは??
技術/リソース/オペレーション/法律・規制/コストetc...
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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あなたの事業が、今その壁を越えられる
理由(強み、環境変化等)は何か?
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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「無理だな」ではなく、
「どうやって問題解決する
ソリューションに仕立てるか」を考える
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
ソリューションが今まで存在しなかった理由を理解した上で
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プレシード期で求められる資質
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
トライアルアンドエラーを厭わない(試す力)
不要なものを手放す力(捨てる力)
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チーム・体制
3人程度のチームがあると望ましい
(プロトタイピングの幅と実施スピード確保のために)
ただし役割分担はしない
(大企業的な機能分化は不要。全員で臨機応変に前進する)
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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Check List(この段階で具体的に押さえるべき点)
•顧客にとっての手が届かなかった価値はあるか(価値)
•価値はシンプルな一言で表現できるか
•価値が自分自身で確信できているか
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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プレシード期で起業家が置かれる状態と
その状態への向き合い方
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
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(リリース後)
グロース模索志醸成期
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起業家が置かれがちな状態
どのようにその状態に向き合うか
ユーザーの反応が悪い。
アイデアの筋が悪いのではないかという疑心暗鬼に陥る。
・価値がないと言っている場合、一旦はその人物は対象外であったと解釈(価値があると言ってくれる数
少ないユーザーに向き合うべきで、価値がないと言うユーザーは対象外とする)
※ただし10人以上テストしても価値があるというユーザーが現れない場合、価値自体の見直しが必要であ
ると判断する。
・価値はあるが手段が有効でないと言っている場合、手段の改良を行う(ただし、ユーザーから手段を聞
いても有効なアイデアは出てこないと心得る。改良は自分でやる)
・使いづらいと言っている場合、どこが使いづらいのかユーザーに聞き、反映する
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
本当に筋が悪い場合も少なくない。ただし、見極めなければならないのはネガ
ティブなユーザーからの反応が、何に対して向けられた反応なのかという点。
価値がないと言っているのか、価値はあるが価値を実現する手段が有効でないと
言っているのか、価値もあるし手段も有効だが使いづらいと言っているのか。
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プレシード期での支援者のスタンス・関わり方
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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スタンス
•本人の感覚より1歩先に外部にアイデアを公開し(本人はまだまだ仕上がっていない
と感じる段階で外部の声を聞く)、反応を得る指導を行う(早めに外部の声を聞く
癖をつける。)
•アイデアと志の接合を支援(一見、志とアイデアのつながりが見えないため、外部
の声を踏まえてアイデアを改良するうちに、志とアイデアの関連付けが弱まる。常
に志に立ち返ることを促し、志を実現する手段としてのアイデアという位置づけを
明確にする)
•外部からのアイデアへの評価をどのように解釈するのかという視点を渡す
(やみくもに外部の意見を取り入れるのではなく、どのような評価はどのように解
釈すべきかを伝達する)
•物事の見方、視座を高める(アイデアを世の中に届けるのではなく、アイデアを世
の中に届けることによって顧客の行動を変え、結果世の中を変えるという流れを伝
え、そもそも世の中をどう変えたいのかを常に問いかける)
•来たるべくシード期(ビジネスをリリースする)に向けた精神力の鍛錬を行う
(リリース前後に何が起こるのかを、先輩起業家を紹介するなどにより、本人がイ
メージアップできるようにしておく)
アイデア期 プレシード
シード
(リリース前)
シード
(リリース後)
グロース模索志醸成期
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Part2-第5章の振り返り
・アイデア期の次のプレシード期でテーマは「ヒトが欲しいものをいかに創るか」
・プレシード期は、ラフプロトタイピングによるユーザーテスト、実機プロトタイ
ピングによるユーザーテストの2ステップがある
・ラフプロトタイピングの目的は、触って体感できるラフな試作品を作成・提示す
ることで、価値を検証し、試作品の修正・進化させること。
同時に、価値を最も受け取ってくれるユーザーの判別基準を明らかにする
・ラフプロトタイピング後に求められる状態は、価値がシンプルに説明できること
であり、自分自身もその価値を確信出来ていること
・実機プロトタイピングの目的は、実際の本番環境を想定して試作品を体感しても
らうことで、リアルな価値検証を行うことと価値の成立条件を見出すこと
・プレシード期で求められる資質:トライアルアンドエラーを厭わない(試す力)
不要なものを手放す力(捨てる力)
高解像度スタートアップガイド Part2(Part3へ続く)

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高解像度スタートアップガイド Part2(Part3へ続く)

  • 1. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. <Part2>: スタートアップに不可欠のWild Ideaの 生み出し方と価値検証の道筋 4.アイデア期 “Wild Ideaを生み出す” 5.プレシード期 “顧客の価値を検証し深める”
  • 2. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 4.アイデア期 Wild Idea(新しい価値を、新しい方法で生み出すもの) を生み出す
  • 3. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Through  the   Discomfort アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Express the Discomfort AmbitionWild Idea Extremely-difficult Issue Exploring GrowthProduct Market Fit Product Evolution Value Problem Solution Fit Product Development Product Market Fit Supply chain Exploring Scale up Not Wild Not  Great   Value Not  Fit Not  Fit Not   Evolution Not  Fit No  Supply   Chain Not  Go   well Face Discomfort Go Wild
  • 4. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 原体験 市場・業界 顧客(価値) アイデア (大胆さ) サプライ チェーン 2 1 2 4 1 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索 財務的成長 1 組織基盤 1 ストーリー 2 1 1 1 1 志醸成期 1 1 プロダクト (成長) 11 大胆な志 43 アイデア期は、検討すべき要素が4つに増える。 大胆な志(大志)をさらに具体化する。 大志を実現するにはありきたりのアイデアでは太刀打 ちできない。「全く新たな価値を、全く新たな方法で 実現するアイデア」を生み出す。 この段階では顧客にとっての価値よりも、アイデアの 大胆さが上回る(顧客の価値が熟知されていないから こそ、アイデアが仮説的に大胆にできる)。 もちろん、世界は自分が変えるのではなく顧客が変え るのであり、顧客の立場に立って「誰のためのアイデ アなのか」を意識し(顧客価値を意識する)、その人 物が抱える矛盾した極めて困難な課題を把握する。 ※極めて困難な課題を問いてこそスタートアップ (アントレプレナーは、課題からではなく、志から入 り、志という鳥の目から、顧客の課題という虫の目に 降りてくる) この段階では市場・業界も見なくていい。 サプライチェーンが成り立つかどうか、財務的成長も 組織成長も全く意識する必要はない。 この段階での「儲けは?」は重要ではない。
  • 5. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. テーマ 志を具現化するためのWild Ideaを生み出し 極めて困難な課題に挑戦する アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 6. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 志だけでは妄想で終わってしまう 志を実現するためのWild Ideaを生み出す
  • 7. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 「とうとう頭がおかしくなってしまいましたか?」 と言われよう
  • 8. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. こういうアイデアは避けたい アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ・すでに似たのがある ・友達に話してみてすぐ「いいねそれ!」と言われる (すぐいいねと言われるということは新しくないことの証明) ・「実現可能そう」 (今すぐ実現できるアイデアは他者にもすぐ作れてしまう) ・「他の事例を土台にしている」 (単なるパクリになる)
  • 9. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ではどうやって、 Wild Ideaを生み出すか?
  • 10. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 改めて認識する必要があるのは 世界は自分が変えるのではなく 顧客が変えるということ
  • 11. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 我々にできることは 顧客の課題を解くことによって 顧客の行動を変え 結果世界を変えることなのです。 玉樹 真一郎 (元任天堂・Wii開発者)
  • 12. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 顧客の行動が変わることによって世界が変わる 言い換えると、我々にできることは 顧客の課題を解くことによって 世界を変えること
  • 13. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 もう少し突っ込むと 顧客の潜在願望を掴み、 実現に向けた手段を提供することで 行動変容を導き、結果、世界を変えること
  • 14. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 では、 アイデアの生み出し方について その流れをスタートします
  • 15. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデアに創造性・センスは必要だと思いますか?
  • 16. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 NO やり方があります
  • 17. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Wild Ideaは で構成されます Issue ✕ Idea
  • 18. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 人々が持つ願望 願望を実現する方法 Issue ✕ Idea
  • 19. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 IssueとIdeaにはそれぞれ GoodとBadがあります
  • 20. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. ISSUE アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Bad Issue:表面的な願望 Good Issue:本当の願望
  • 21. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. もし顧客に、彼らの望むもの を聞いていたら、彼らは 『もっと速い馬が欲しい』と 答えていただろう。 ヘンリー・フォード
  • 22. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 馬にしか乗ったことのない人々には、馬よりも 速い移動手段がほしいと願うことは出来ない。 しかし、いざ馬よりも速い移動手段(車)を 見せられると、乗りたいというもの。
  • 23. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. GOOD ISSUE とは アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 実現したいと願ったことはないけれど 言われてみたら強く実現したいと思う願望 (未認知かつ未実現の願望)
  • 24. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. IDEA アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Bad Idea :今まで見たことのある組合せで 出来ているアイデア Good Idea:今までにない新しい組合せで 出来ているアイデア
  • 25. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Pen Pineapple Apple Pen ピコ太郎
  • 26. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issue ✕ Good Ideaの 組み合わせがWild Idea Idea Issue Good Bad Bad Good Wild Idea
  • 27. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 1st stepとしてIssueをGoodに 2nd stepとしてIdeaをGoodに Idea Issue Good Bad Bad Good Wild Idea 1st 2nd Issueが人々が強く求めるものでな ければ、IdeaがGoodであってもそ のIdeaは人々に浸透しない。 まずはIssueがGoodである必要であ り、その上でIdeaがGoodである必 要がある。
  • 28. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期の流れ 1st step Good Issue 2nd step Good Idea アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 29. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期の流れ 1st step Good Issue 2nd step Good Idea アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 30. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issueはどうやって発見するのか?
  • 31. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issueを発見する鍵は、 ①“実在の1人を捉える”、②“インサイトを発見する” ③“トレードオフ(制約)を見抜く”にあります。 Idea Issue Good Bad Bad Good 1st
  • 32. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issue発見の流れ ①「実在の1人」 を捉える ②インサイトを 発見する ③トレードオフを 見抜く
  • 33. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issue発見の流れ ①「実在の1人」 を捉える ②インサイトを 発見する ③トレードオフを 見抜く
  • 34. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 優れたアイデアは市場というマスのためではなく 「実在の1人のために創られている」 ⾃自分のためにQBハウス を⽣生み出した。 QBハウス創業者 ⼩小⻄西⽒氏 共同創業者の井深⽒氏の ためにウォークマンを ⽣生み出した。 SONY共同創業者 盛⽥田⽒氏
  • 35. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ①実在の1人を捉える: マーケットや競合を分析するのではなく 実在者の満たされない願望を発見しにいきます
  • 36. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issue発見の流れ ①「実在の1人」 を捉える ②インサイトを 発見する ③トレードオフを 見抜く
  • 37. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 優れたアイデアは人々が持つ言葉にならない 潜在願望(本音願望)を捉えている
  • 38. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 人は、風を浴びたいのでは なく、涼しくなりたいから 扇風機を使うのです。 寺尾 玄 (バルミューダ株式会社 代表取締役)
  • 39. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 人々が扇風機を買うのは風を浴びたいからではな く、「涼しくなりたいからだ」ということに気づ き、“涼しい風=外で感じる自然の風”という点に 着目。既存の扇風機は風は浴びることが出来るが 涼しくないという問題点を解消し、扇風機が送り 出す風が線の風であったのに対して、自然の風に 近い“面の風”を生み出す扇風機を開発。 開発の背景は人々が持つ「涼しくなりたい」とい う願望に着目したことにあった。 価格3万円台にも関わらず多くの消費者に購買さ れている。 “涼しくなりたい”という本音願望を捉えて生み出された 全く新たな扇風機 GreenFan
  • 40. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 掘り下げ 表面的願望=ニーズ:風を浴びたい 本音願望=インサイト:涼しくなりたい
  • 41. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーのニーズを掘り下げ 本音(=インサイト)を引き出す
  • 42. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 私たちがやりたかったのは本 を売ることではなく、お客様 が買うかどうかを判断するた めのお手伝いです。 だから、良い意見も悪い意見 も必要なのです。 ジェフ・ベゾス
  • 43. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 掘り下げ 表面的願望=ニーズ:本が買いたい 本音願望=インサイト:買うべき本を買いたい (買うべきでない本は避 けたい)
  • 44. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ②インサイトを発見する: 人々が抱える本音願望を見出します
  • 45. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issue発見の流れ ①「実在の1人」 を捉える ②インサイトを 発見する ③トレードオフを 見抜く
  • 46. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 自分のインサイトに気づいたとしても ほとんどの人はインサイト実現に向けた 行動をとらない アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ・理由は、多くの人々は相反する願望を同時に持っているためである。 ・インサイトを実現したいのは山々であるが、一方で実現したいインサイ トとは両立しない願望を同時に持ってしまっており、行動ができなく なっている。(この状態をトレードオフを抱えた状態と言う) ・この両立し難い相反する願望を同時に持っている状態を乗り越えなけれ ば(トレードオフを解消しなければ)、人々は本音願望を満たすことが 困難となる。
  • 47. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 「部屋を涼しくしたい」(インサイト)としても 「電気代はかけたくない」(トレードオフ)。 トレードオフとは、両立し難い相反する願 望を同時に持っている状態のこと。 言い換えると、どちらかを満たそうとするとど ちらかが満たせなくなる状態のこと。
  • 48. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 本音願望実現に向けて不可欠な トレードオフを見抜き解消すること
  • 49. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 「格好悪いと思われたくない」を重視すると シェイプアップが必要となり 「気軽に行きたい」が満たせなくなってしまう。 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 気軽に 行きたい 格好悪いと思われたくない 運動が苦手な人は フィットネスクラブに対して、「気軽に行きたい」(インサイト)けれど、「格好悪く思われ たくない(のでシェイプップしてからでないと行きにくいと思う)」(トレードオフ)という 相反する両立し難い願望を同時に持っている。 どちらかを実現しようとすると一方が実現できなくなるという 「トレードオフ・ライン」 「気軽に行きたい」を重視するとシェイプアップされない状態では 「格好悪いと思われるかもしれない」ことが気になってしまう。
  • 50. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Curves フィットネスクラブCurvesはトレードオフを 解消する「格好悪いと思われることなく気軽 に行ける」という課題を設定し新たな価値を 創出。 気軽に 行きたい 格好わるいと 思われたくない 格好悪いと思われることなく 気軽に行ける。
  • 51. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 トレードオフを乗り越えた例
  • 52. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. QBハウス 散髪店QBハウスはトレードオフを解消する 「超短時間で納得できる髪型にする」 という課題を設定し、新たな価値を創出。 納得できる 髪型 調短時間 超短時間で納得できる 髪型にする
  • 53. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 瞬足 アキレスの瞬足は、都会の狭いトラックを走 る子どもたちが持つ「全力で走りたい」とい うインサイトと「カーブで転ばない」という トレードオフを両立させ、「カーブでも転ば ずに全力で走れる」を実現。 全力で 走りたい カーブで転ばない カーブでも転ばず 全力で走れる
  • 54. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. ヒートテック ユニクロのヒートテックは、「冬も暖かくい たい」というインサイトと「薄着でいたい」 というトレードオフを両立させ、「薄くても 暖かい」を実現。 薄着で いたい 冬も暖かくいたい 薄くても暖かい
  • 55. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ③トレードオフ(制約)を見抜く: 人々がインサイト(本音願望)を 実現しようとしても 行動ができない制約を見出し両立を試みる
  • 56. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 「住居を変えたい(引っ越したい)」としても、 「思い出の部屋を離れたくない/思い出のモノを手放し たくない」
  • 57. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 「住居を変えたい(引っ越したい)」(本音) ↕ 「思い出の部屋を離れたくない/ 思い出のモノを手放したくない」(トレードオフ)
  • 58. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 解くべき課題は、 「思い出のモノを手放すことなく、引っ越しが出来る」 ということになります。
  • 59. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 インサイト実現の制約となる トレードオフを乗り越える Good Issue=
  • 60. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issueにつづいて、 Good Ideaをどう生み出すか
  • 61. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期の流れ 1st step Good Issue アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 2nd step Good Idea
  • 62. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Ideaを生み出す鍵は、 ①“アイデアの量産”、②“統合思考”、③“転換思考” にあります。 Idea Issue Good Bad Bad Good 2nd
  • 63. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Idea創造の流れ ①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
  • 64. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデアとは、既存の要素の 新しい組み合わせである。 ジェームス・W・ヤング
  • 65. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデアは、LEGOブロックと同じ原理で創り出す LEGOでは、たくさんのパーツがありそれらを 組み合わせて作る アイデアも同様に たくさんのアイデアの要素を生み出し(量産) 新しい組み合わせを生み出す(統合思考、転換思考)
  • 66. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Idea創造の流れ ①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
  • 67. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 LEGOと同じように まずパーツとしてのアイデアを多種多様に 生み出すことが不可欠である
  • 68. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデアにおいて 必要なのは まず質より量である レオナルド・ダヴィンチ
  • 69. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア出しの留意点 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア量産の鍵
  • 70. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア出しの留意点 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 「しょぼいアイデアを出したくない」 というトレードオフを超える
  • 71. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア出しの トレードオフを超える Insight いいアイデアを出したい トレードオフ しょぼいアイデアを 出すやつだと思われたくない
  • 72. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 他のアイデアをパクリながらの アイデアの量産 アイデア出しの トレードオフを超える Insight いいアイデアを出したい トレードオフ しょぼいアイデアを 出すやつだと思われたくない
  • 73. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 何もまねしたくないなんて 言っている人間は、 何も作れない 。 サルバドール・ダリ
  • 74. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 他のアイデアをパクリながらアイデアを出すと アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ・そもそもアイデアのヒントを得られる ・結果としてのアイデアがしょぼくても 自分のせいじゃないと言い張れる
  • 75. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Issueは、トレードオフを抱えた 解決が極めて困難な課題であり、 一筋縄では解決できない。 このため、複数のアイデアを束ねて 解きにかかります。
  • 76. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデアを構成する要素を分解して 束ねる(組み合わせる) ②統合思想
  • 77. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Idea創造の流れ ①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
  • 78. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 統合思考が活用された例をご紹介します。
  • 79. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 80. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 大きな胸の女性を見ると、ついつい視線を向けてしまう男性はいる。 世の男性、業界、そしてある面では女性自身も、 「女性の胸は大きいほうがいい。大きく見せたいものである」 ――こう思い込んでいた。 しかし、目線を向けられる側の女性は、別の思いを持っていた。頻繁に胸に目線を向けられると、自分 が「ひとりの個人」ではなく「女性」とだけ見られていることを、どうしても実感してしまう。それは、 決して愉快なことではないであろう。 大きな胸を「小さく見せるブラ」は、このような悩みを抱える女性の、 「女性としてだけではなく、ひとりの個人として見られたい」 というシンプルな願いを捉えた。 この願いを実現するためには、女性性(女性らしさ)を強調せず、薄める必要がある。 しかし、ここで問題が生じる。 「ひとりの個人として見られることだけで、女性は満足するだろうか。ひとりの個人として見られるた めに、女性性は薄めつつも、すてきな女性とも思われたい。」 そして同時にユーザーは、大きなブラは、小さなものに比べて種類が少なく、かわいいものが少ないと いう不満も持っていた。 胸の大きさを気にしている女性は、「大きな胸」にばかり注目されるのではなく、「ひとりの個人とし て見られたい」。でも「女性らしさも失いたくない」という、矛盾した願い(トレードオフの状態にあ る願い)を持っている。 大きな胸を「小さく見せるブラ」は、胸の形を保ち、かつファッション性を保ちながら、見た目のサイ ズを落とすことにより、この矛盾を解消した。
  • 81. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 一人の個人とし て見られたい 女性らしさを失いたくない 胸の大きさを気にしている女性が少なからず持つ 「ひとりの個人として見られたい」けれど 「女性らしさも失いたくない」という 矛盾した願い(トレードオフの状態にある願い)
  • 82. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 「ひとりの個人として見られたい」けれど 「女性らしさも失いたくない」という 矛盾した願いをどう実現するか
  • 83. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 胸を違和感なく押さえつける ことで身体への負担を最小限 にしつつ大きさをコンパクト に見せることができる 元のアイデア 抽出されたエッセンス エッセンス統合アイデア アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ミニマイザーが持つ、違和感なく胸のサイズを押さえるというエッセンスと、多様なバリエーションという エッセンス(大きなブラは、小さなものに比べて種類が少なくかわいいものが少ないという不満をユーザーは 持っていたため)を統合し、 「 ひとりの個人として見られたい」が「女性らしさも失いたくない」というトレードオフを解いた 多様なデザインと 多彩なカラーにより ファッション性を高める ミニマイザー ワコールの従来のブラ
  • 84. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 LEGOでいうパーツとしてのアイデアの 要素=エッセンス(利点・長所)を抽出し エッセンスを組み合わせて アイデアを進化させるアイデア創出法 =統合思考
  • 85. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 統合思考の活用の仕方 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア01 アイデア02 アイデア03 エッセンス01 エッセンス02 エッセンス03 NEWアイデア … … ※エッセンスはアイデア一つに対して一つだけでなく複数出します Step1: アイデア Step2: エッセンス抽出 Step3: エッセンス統合アイデア
  • 86. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデアは、分野を超えて 既存アイデア(の要素)と既存アイデア(の要素) を組み合わせることも可能である
  • 87. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. コマツの世界的イノベーション KOMTRAXはコマツが開発した建設機械の 情報を遠隔で確認するためのシステムです。 車両システムには、GPS、通信システムが装 備され、車両内ネットワークから集められた 情報やGPSにより取得された位置情報が通信 システムにより送信されます。このため遠隔 での稼働最適化が図られます。 また、新興国で発生していた盗難を、遠隔で 検知し鍵を施錠することで防止できるという 成果もあがっています。 KOMTRAX アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 88. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 山間部・僻地での 重作業 リモートで在庫管理 所在位置と他の センサー情報が 取得できる リモートで在庫管理するという エッセンスから遠隔での稼働最 適化システムが考案され、セン サー情報の取得というエッセン スから盗難を、遠隔で検知し鍵 を施錠することで防止という機 能開発につながっている。 元のアイデア 抽出されたエッセンス エッセンス統合アイデア アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 89. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 KOMTRAXは、重機、飲料、モビリティという 分野横断でアイデアを統合している
  • 90. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ③転換思考
  • 91. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Idea創造の流れ ①アイデアの量産 ②統合思考 ③転換思考
  • 92. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 優れたIdeaは、 過去の常識・大前提を覆すことで ユーザーに新たな価値を生み出してきた
  • 93. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 (ゲームは) バーチャル 過去の前提 (大容量は) 持ち運ばない (靴底は) 左右対称 (胸は) 寄せて上げる (移動手段といえば) 馬 体感 転換した前提 持ち運ぶ 左右非対称 カタチを保って 小さくする 機械 Will USBメモリー 瞬足 大きな胸を 小さく見せるブラ 蒸気機関車
  • 94. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 従来のフィットネスクラブの前提 カーブスによって創りだされた新たな前提 高性能のトレーニング機器 大規模施設 家庭用に近いトレーニング機器 小さな室内
  • 95. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 過去の常識・大前提を覆すことで ユーザーに新たな価値を生み出すアイデア創出法 =転換思考
  • 96. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Good Ideaを生み出すベースの思考法は統合思考であるが、 生み出したアイデアが過去の常識・固定概念にとらわれることで ユーザー価値を制約していないかどうかを検証する。 固定概念検証法として転換思考を用いる。
  • 97. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 転換思考の活用の仕方 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ステップ1:現在 フィットネスクラブの前提 大規模な施設、高性能な機器 充実したプログラム Curves 今のアイデアが前 提としていること を抽出・記載 ステップ2:対極 転換された前提 小規模な施設家庭用に近い 機器プログラムなし、サー キットのみ ステップ3:アイデア 転換された 前提を記載 転換された前提に 基づいて アイデアを転換
  • 98. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア期で必要なアクション(まとめ)
  • 99. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ・両立し難い相反する願望を捉え、 両立させることを課題として設定する。 ・統合思考・転換思考を駆使して課題解決の ための全く新たなアイデアを生み出す。
  • 100. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 こういうアイデアは避けなければならない
  • 101. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Flytographer 旅行者とフォトグラファを マッチングするサービス アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 102. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 世界中でカメラマンマッチングサービスが ローンチされているが、いずれもブレーク していない アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 103. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 「フォトグラファーが検索できる」 「撮影予約、決済がしやすい」 これらは全て検索や予約のしやすさといった 「側(がわ)」の便益(真ん中ではない、がわという意味で、 単刀直入に“中身がない”、という意味です) このサービスがなければ手に入らない価値ではない。 (webを検索すれば自力で手に入る価値でしかない) フォトグラファーマッチングサービスがうまくいかない理由
  • 104. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 真ん中がなくて側だけの価値である場合 (価値が空洞化している場合) 人々にとってその手段がなければ、 「手が届かない価値」ではないため人に 強く欲しがられる状態は生み出せない。
  • 105. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア期で求められる資質
  • 106. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 顧客の潜在願望を見抜く力(観察力) 要素を組み合わせる力(統合思考力) 前提を疑う力(転換思考力) 深く顧客の立場に立って寄り添う力(共感力)
  • 107. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア期で望ましいチーム・体制の考え方
  • 108. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 この時点で、出来れば、一人でやらないこと
  • 109. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 共同創業者を持つ 現業があり離れられないとしても、「この人とやっていきたい」という人は 絶対にはなさないでおく(後にフルコミットしてくれたらいい)
  • 110. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ただし安易に共同創業者を選ばない
  • 111. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 こういう人は共同創業者に向かない ・不確実性に耐性がない人 ・手が動かない人 (出来ないことへの言い訳が多い人)
  • 112. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Check List(この段階で具体的に押さえるべき点) •どういう状態を創り出したいか?(志) •そのために誰のどんな願望を叶えるか(イシュー) •そのためのこれまでにない方法は何か?(Wild Idea) •そのアイデアは誰のどんな課題を解くためのものか?(対象者と課題) アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 113. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期で起業家が置かれる状態と その状態への向き合い方 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 114. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 起業家が置かれがちな状態 世界を変えると確信しきれず、 「市場はあるのか?」と市場分析を始める どのようにその状態に向き合うか この段階での市場分析はアイデアの大胆さを失わ せるだけなのでやらなくていい 「こんなアイデア、成り立つのか?」と 常識でアイデアをジャッジしようとする Wildでなければ、プレシード段階以降でアイデア の現実度を上げていく際に(大胆さを緩和させてい く際に)極めて凡庸なアイデアに落ち着いてしま うと心得ておく(アイデア期ではアイデアのWildさ を高く保っておかなければならない) そもそも志は壮大だが うまくアイデアが生み出せない アイデアは方法論、技術が必要と心得る。 急がば回れで、方法論、技術習得に時間を割く アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデアは要素と要素の組み合わせであり、知識 が不足していれば組み合わせるべき要素が抽出出 来ない。世に出ている優れた製品・サービスを解 析し、要素を収集する
  • 115. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア期での支援者のスタンス・関わり方
  • 116. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. スタンス •アイデアを生み出す技術指導を行う •本人が持つ志に関連する領域の既存製品・サービスの裏側の仕組みを教えるなど 、良質なインプットを行う •周囲を意識し、誰にとっても「いいね!」と言えるような常識に沿ったアイデア ではなく、自分の感性でWild Ideaを生み出すことに誘う •他から借り受けたアイデアであると、具体化するためのモチベーションが高まら ないため、本人の納得のいくアイデアを粘り強く生み出す •常識の範囲内で収めようとするマインドに対して、論理的にWildでなければなら ない理由を伝える(この時点でWildでなければその後凡庸になるということを伝 える) •本人がやろうとしていることの難しさを、意識させ過ぎない (意識するとやれなくなってしまう) アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 117. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 支援者の起業家への関わり方 •とにかくWildさを承認する「それでいいんだ、Go Wild!」 •過大評価する:過大評価によって後に負う失敗よりも、過小評価による 機会損失の方が何倍も大きいと心得る アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 118. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Part2-第4章の振り返り ・こういうアイデアは避けたい:「すでに似たのがある」「友達に話してみてすぐ 「いいねそれ!」と言われる」「実現可能そう」「他の事例を単に土台にして いる」 ・アイデアに創造性・センスは必要ない。やり方がある ・Wild Ideaは、Issue ✕ Ideaで構成される ・Issueとは人々が持つ願望、Ideaとは願望を実現する方法 ・IssueとIdeaにはそれぞれGoodとBadがある。 Bad Issue:表面的な願望/Good Issue:本当の願望 Bad Idea:今まで見たことのある組み合わせでできている願望/ Good Idea:今までにない新しい組み合わせのアイデア ・Good Issue発見の鍵は、①実在の1人を捉える、②インサイトを発見する、③ トレードオフを見抜く ・Good Idea創造の鍵は、①アイデアの量産、②統合思考、③転換思考にある
  • 119. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Part2-第4章の振り返り ・アイデア期で起きがちなことは、世界を変えられると確信しきれず、「市 場はあるのか?」と市場分析を始める(アイデアと参入すべき市場は直接 的には結びつかない。この段階での市場分析はアイデアの大胆さを失わせ る可能性があることを心得る) ・アイデア期で求められる資質: 顧客の潜在願望を見抜く力(観察力) 深く顧客の立場に立って寄り添う力(共感力) 要素を組み合わせる力(統合思考力) 前提を疑う力(転換思考力)
  • 120. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved.Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 5.プレシード期“顧客の価値を検証し深める”
  • 121. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Through   the   Discomfort アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Express the Discomfort AmbitionWild Idea Extremely-difficult Issue Exploring GrowthProduct Market Fit Product Evolution Value Problem Solution Fit Product Development Product Market Fit Supply chain Exploring Scale up Not Wild Not  Great   Value Not  Fit Not  Fit Not   Evolution Not  Fit No  Supply   Chain Not  Go   well Face Discomfort Go Wild Grab  the   Value!
  • 122. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 原体験 市場・業界 顧客(価値) アイデア (大胆さ) サプライ チェーン 2 1 2 4 1 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索 3 2 3 3 2 財務的成長 1 1 組織基盤 1 1 ストーリー 2 1 1 1 1 志醸成期 1 1 プロダクト (成長) 1 21 大胆な志 4 43 検討すべき要素が一気に7つに増える。 顧客価値を検証し(顧客の購買理由を 解像度高く把握する)、購買理由に基 づいて、大胆なアイデアの現実度を上 げる(この段階では、顧客が求める価 値が具体的に把握され、それに伴い不 要な要素を削ぎ落とすことでアイデア の大胆さは下がる)。 同時に市場・業界の視点も持ち、市 場・業界が抱えるどのような欠陥を修 正するのかが明らかになる。 アイデアをどのようなプロダクトに具 体化するのかが見え始める。 なぜやるのかという自分自身の動機が 徐々に明確化してくる。 持続性を担保するサプライチェーンが 構想としては描かれ始める。 収益のあげ方や、組織の拡張はまだ具 体化しない。
  • 123. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. テーマ 人が欲しいものをいかに創るか アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 124. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. プレシード期の流れ アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイピング による価値検証 実機プロトタイピング による価値検証 触って体感できるラフな(実際に 動くものではなく、外観レベル) 試作品(プロトタイプ)を作成・ 提示した上で価値を検証する(検 証は触ってもらってインタビュー するなど)。テストを繰り返し、 試作品を修正(ピボット)・進化 させる 実際に動くものであり、本番環境 を想定して作られた試作品を作 成・提示した上で価値を検証する。 検証の精度を上げるとともに、コ ンセプトを磨き上げたり、価値の 成立要件を見抜く
  • 125. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. プレシード期の流れ アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイピング による価値検証 実機プロトタイピング による価値検証 ①ラフプロトタイピング ②ユーザーテスト・インタビュー による価値検証
  • 126. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ①ラフプロトタイピング
  • 127. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 早めにたくさん失敗することで、 価値の有無を検証し、 同時に新たな発見を取り込み アイデアを進化させる 手法としてのプロトタイピング(試作)
  • 128. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 失敗はイノベーションと発明 の本質的な部分だ。 もしそれがうまくいくと知っ ているなら、それは試みでは ない。 ジェフ・ベゾス
  • 129. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイピングとは、 作り込みすぎる前に、クイックに試作を見せてイ ンタビュー等によりユーザーの反応を見て、新し い発見や改良ポイントを掴むもの。 クイックにやるには「ラフ」であることが重要。
  • 130. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 製品・体験型サービス ストーリーボード 画用紙や模造紙、ファイル にサービスの価値や内容、 イメージ、対象となるユー ザー像などを描き、順番に 見せていく方法。ユーザー がどのような反応をするか までを描く WEBサービス 紙工作 紙やのり、段ボールや 粘土などを使って製品 を作る方法。紙芝居や 即興劇と合わせて活用 するとメッセージが伝 わりやすくなる 実態体験 サービスを価格は設け ず 、 前 後 の フ ォ ロ ー アップなども設けず、 現場での体験だけを提 供する方法 動画 簡単な動画で伝える方 法。 CMなどを参考に、簡単 な編集で短時間の動画 を作る。オンラインで 意見を聞くときに有効 画面スケッチ どのような画面を表示 して何を見せていきた いのかを紙に書く方法。 無料のオンラインツー ルを使う前に一度書き 起こすべき これらの無料ツールを使ってプロトタイピングすることで、安価かつ迅速に動作 の確認まで行うことが出来る。画面の遷移やアニメーションを使って表現するこ とも可能。これらのツールを使用したプロトタイピングは、完成度は高いが画面 のスケッチに比べると手間がかかるため、スケッチを行った後に有効なアイデア のみをこちらのツールで具体化するのがよい Prott inVision Pixate ラフプロトタイピング方法例
  • 131. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 Twitterの創始者であるジャック・ドー シーが2000/5/31にスケッチしたラフプロ トタイプは、当時 stat.us というサービス 名で作られていた。このようなスケッチ から、誰もが一度は使ったことがある Twitterが生まれている。 注目してほしいところは、アイデアをイ メージしそのリアリティや価値を汲み取 るためにはまず見て触れ、体感できる形 にすること。まずはラフに描いてみるこ とが重要であるという点
  • 132. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 どのラフプロトタイピング方法を用いるのかは、 プロダクトによりますが、例えば ストーリーボードによって顧客の反応を踏まえて プロダクトを修正し、続いて実地体験でより具体 的な反応を得る、などがありえます。
  • 133. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ・作り込みすぎない(作り込みすぎると時間がかかる だけでなく、被験者が本音を言いづらいため) ・お金をかけない ・時間をかけない ・早めに試して失敗し、修正するサイクル 試作の留意点
  • 134. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 試作品は、徹底して シンプルである必要がある
  • 135. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイプが出来ました。 次にすべきは ユーザーテスト・インタビューによる価値検証
  • 136. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ②ユーザーテスト・インタビュー による価値検証
  • 137. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 試作品を創ることにより 「目で見る、触ってもらった上での価値」 を検証する 目に見えて、触れて、感じることが 可能なものでユーザーの感じる価値を試す
  • 138. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーテスト・インタビューの第一の目的は価 値を検証すること 検証法は、試作を提示した上でテストし 反応を聞く。(インタビュー等で反応を聞く) 目安としては 10人以上にテスト・インタビューします
  • 139. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 具体的には、以下を検証 ・ユーザーのイシュー(トレードオフを抱えた、解決が 極めて困難な課題)を適切に捉えているか ・そのイシューは、お金を払ってでも解決したいほど 深刻か ・アイデアは、イシューの解決にどの程度有効か
  • 140. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーの反応の受け取り方 ユーザーは、Wild Ideaには多くの場合すぐに「いいね!」をつけてくれませ ん。ネガティブな反応であったとしても、必ずしもアイデアが否定されている わけではありません。ネガティブな反応出会った場合の、受け取り方の枠組み を示しておきます。(以下、ネガティブな反応に限って書きます) <3つの典型的パターンと受け取り方> パターン1:アイデアがうまく伝わっていないだけで、価値もあり、価値を届けるため の手段もよいという場合。この場合、説明の方法を変えてみます。 パターン2:価値はあるが、価値を届けるフォーマット(具体的手段)がよくないとい う場合。この場合、価値を届ける手段を練り直します。 パターン3:本当に価値がない場合。Part1の真実4で解説した「側の価値」になって いる場合。この場合、イシューに立ち返り、アイデアを作り直します。
  • 141. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーテスト・インタビュー→修正のプロセスを 複数回繰り返す
  • 142. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイピング後に求める状態 価値が「一言で」説明できること
  • 143. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 大事なのは顧客が 知りたいことを 「極めてシンプルに 伝えること」 S.ジョブズ
  • 144. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 価値がシンプルな一言で説明 できるようになったら 次の実機プロトタイピングに進もう
  • 145. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. プレシード期の流れ アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイピング によるユーザーテスト 実機プロトタイピング によるユーザーテスト ①実機プロトタイピング ②ユーザーテスト・インタビューに よる検証
  • 146. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ①実機プロトタイピング
  • 147. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 実機プロトタイプとは、 本番環境で試せる試作品のこと
  • 148. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索もやもや期 ラフプロトタイプがスケッチや動画等 (アイデアの理解を促進するための実際には動かせ ないイメージを伝えるもの)であったのに対して実 機プロトタイプは実際に動くものを意味する。 ※実際に動くもの:作動させられる製品,本番に近い環境で受けられるサービス
  • 149. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ②ユーザーテスト・インタビューによる 価値成立要件検証
  • 150. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイピングで検証した価値を よりリアルに検証する
  • 151. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. それは失敗じゃなくて、 その方法ではうまく いかないことがわかったん だから成功なんだよ。 エジソン
  • 152. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ラフプロトタイピングでは、 価値がユーザーの手に渡らなければ、 引き起こしたいユーザーの行動変容は起こらないため ユーザーの手に渡り得るかを検証する 「ユーザーにとって欲しいものである=価値がある」 「その価値がユーザーの手に渡り得るか=価値が成立するのか」 ということが分かっています。次に必要なのは、 を検証することです。
  • 153. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 実機プロトタイピングでは、以下の価値成立要件を検証する <価値成立要件の項目は以下> 実現性・事業性に影響を与えるオペレーション上 裏側の課題 2.ターゲット 4.実現性・事業性 ①価値が響くユーザーセグメント ②ど真ん中のユーザーは誰か(実在の1人まで明確にする) アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 3.ユーザーが どう他者に 紹介するか ユーザーが他者にどう紹介するか 1.購買理由 ①購買理由 ②非購買理由
  • 154. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 実機プロトタイプを用いてユーザーテストを行う。 目安として10人以上にテストします
  • 155. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 <検証すべき価値成立要件> ユーザーが使いたいと思う理由・要素(購買理 由)があるかどうかを検証する 1.購買理由 ①購買理由
  • 156. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーは、どの人が(属人)、どの時に(属時)、どのような場で(属場)、によっ て購買理由は異なる。価値を届ける場合、属人、属時、属場で購買理由の解像 度を上げて届ける必要がある。 購買理由とは: 価値を欲する理由を掘り下げたもの =ユーザーが実際に価値を受け取りたい(使いたい)と思う理由・要素
  • 157. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデアは、あくまでも机上の構想であり、 プロダクトへと具体化する必要がある。 ※プロダクトとは、価値を具現化するための手段であるが、プロダクト開発に求められ るのは抽象的な価値ではなく、誰がどういう時にどういう場でどういう価値を欲するの かという解像度を上げた購買理由である。 (購買理由の解像度が高くなければ具体的なプロダクトに反映できない) なぜ解像度を上げた購買理由を把握する必要があるか アイデアをプロダクトへと具体化する際にアイデアとプロダクトの間を埋めるのが 「解像度を上げた購買理由」である
  • 158. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 価値を欲する時、場、人は千差万別➝場合に分ける(購買理由の解像度を上げる) 価値 解像度を上げた購買理由 同じ価値であっても 受け取る人、時、場によって欲する理由(購買理由)は異なる アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 「購買理由の解像度を上げる」のイメージをコーヒーのもつ価値で解説します =仕事へのスイッチを入れたい/喉の乾きを潤したい/口寂しさを紛らわしたい/ 目を覚ましたい/会話の友にしたいなど = 飲料である、コク・味わい、リラックス効果など
  • 159. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 コーヒーが持つ価値は同じでも、 「仕事へのスイッチを入れたい」が購買理由になるとします 購買理由を踏まえると、 「コーヒーの提供容量を通常のサイズよりも小さく設定し味を濃くする(M やLよりも小さいサイズで)」というプロダクトの具体化につながります。 (「口寂しさを紛らわす」のであれば長くコーヒーを飲み続けられた方がよ いので容量は多いく濃すぎない方がよいが、「仕事へのスイッチを入れた い」のであれば、容量は少なく濃い方がよい)
  • 160. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 実機プロトタイプを用いてユーザーテストを行い、 どのような人が、どのような時に、どのような場で 何の購買理由を感じるのかを抽出する。 抽出した購買理由を、 購買理由の強さと購買理由を持つユーザーの ボリュームで分ける 「購買理由が強い」かつ 「購買理由を持つユーザーが多い」領域を明確化する (この領域に該当する購買理由を反映してプロダクトを開発することで、より「使わ れる」プロダクトにするため) 解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します①
  • 161. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 購買理由が強い アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 購買理由はあるが強くない その購買理由を持つユーザー この領域に該当する 購買理由を見出す 購買理由が強く持つユーザーが多いもの を抽出することで、プロダクト開発に反 映すべき購買理由を見出す 購買理由が強いかどうかの判別基準はユー ザーがお金を払ってでもその価値を得たいか どうか 少ない その購買理由を持つユーザー 多い 解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します②
  • 162. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 「購買理由が強い」かつ 「購買理由を持つユーザーが多い」領域に 該当する購買理由に合わせて プロダクトを開発・修正する アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します③ 「購買理由が強い」かつ「購買理由を持つユーザーが多い」領域に 該当する購買理由になぜフォーカスするのか ※ 強くもつ人が多い購買理由に合わせてプロダクトを開発・修正することで多くの ユーザーに「使いたい」と思ってもらう
  • 163. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Part1の第一章でコーヒーの例を出しました。 コーヒーを飲む人が感じる購買理由は以下のどれでしょうか? 「仕事へのスイッチを入れたい」 「乾いた喉を潤したい」 「仕事中の口寂しさを紛らわせたい」 「目を覚ましたい」 「コーヒーを片手に同僚と会話したい」 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します④
  • 164. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します⑤ 実は、同じ人物である私が、カフェでコーヒーを違う時間帯に購入した際に それぞれの時間帯で感じている購買理由です。 …朝の自分 …午前中の自分 …午後一の自分 …15時の自分 …夕方の自分 「仕事へのスイッチを入れたい」 「乾いた喉を潤したい」 「仕事中の口寂しさを紛らわせたい」 「目を覚ましたい」 「コーヒーを片手に同僚と会話したい」
  • 165. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 先程のコーヒーの例を再掲して説明します:ユーザーテストの結果抽出された購買理由 のうち、 「購買理由が強い」かつ「購買理由を持つユーザーが多い」に該当するものが、 「 仕事へのスイッチを入れたい」だったとします。 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 解像度を上げて購買理由を把握し、結果を活かす流れを解説します⑥ 「口寂しさを紛らわす」のであれば長くコーヒーを飲み続けられた方がよいので 容量は多く濃すぎない方がよいが 「仕事へのスイッチを入れたい」のであれば、容量は少なく濃い方がよい 属人・属時・属場での購買理由に合わせて製品・サービスを最適化するとすれば、 「コーヒーの提供容量を通常のサイズよりも小さく設定し(スイッチ入れ るだけなので大量に飲む必要はない。 MやLよりも小さいサイズで)、味 を濃くする」というプロダクトの最適化につながります。
  • 166. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 <検証すべき価値成立要件> ユーザーが使いたいが使えない理由・要素が あるかどうかを検証する 1.購買理由 ②非購買理由
  • 167. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーは、どの人が(属人)、どの時に(属時) どのような場で(属場)、によって価値の受取やすさは変わる 属人、属時、属場で ユーザーが受け取ることを妨げる要因を除去する必要がある 非購買理由とは: ユーザーが購買理由を受取ることを妨げる理由・要素 =ユーザーが使いたいが使えない理由・要素
  • 168. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 例えば「ドーナツであることが目立たない、小さなサイズで小分けされてい るもの」というプロダクトの具体化につながります。 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ドーナツが持つ価値をユーザーは受け取りたいと考えていますがビジネスマンが(属 人)、オフィスで(属場)、仕事中に(属時)とすれば、 「食べたいが、遊んでいると思われるかもしれないので食べにくい」という購買理 由があったとしても購買を妨げる理由・要素(非購買理由)が発生しています。 オフィス街にあるコンビニドーナツ例で説明します 「ドーナツで仕事中の小腹を満たしたい」という購買理由を もつユーザーがいたとします。
  • 169. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーテストの結果を踏まえて、購買理由と非購買理由そ れぞれに対応してプロダクトを修正する。 ・購買理由を反映してプロダクトを修正する。 ・非購買理由に該当する要素が発見されたら 非購買理由を回避する要素を踏まえて プロダクトを修正する。
  • 170. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 <検証すべき価値成立要件> 2.ターゲット ①価値が響くユーザーセグメント
  • 171. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 誰が強い購買理由を持つユーザーか?を掴む (最も価値が欲されるユーザーは誰か?) このユーザーが、後にプロダクトの伝道師となってくれる存 在であり、次の段階であるシード段階(リリース前)このユー ザーを想定したSTP/4Pの構築をしていくことになる ※詳しくはPart3の“6.シード期(リリース前)プロダクトをマーケットにフィットさせる”を参照 ください
  • 172. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ど真ん中のユーザーは、10人に1人程度。 10人いたら1人か2人に絞り込まれる基準であればOK 性別、年齢などのデモグラフィック要因ではほとんどユーザー は定義できません。 価値観・ライフスタイルなどサイコグラフィック要因で 購買理由が強いユーザーを定義 実機プロトタイピング・ユーザーテストでは、最も購買理由が 強いユーザーは誰かを、具体的な判別基準に落とし込む
  • 173. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーを選別するための基準を 具体化しておくことで リリース後に生じうる混乱を防止できる (混乱とは、全方位的にサービスを提供することによるサービス満足度の低下や 顧客離反を指す)
  • 174. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. トニー・シェイ (Zappos CEO) 価値を届けるべきでない ユーザーが購買者となるこ との影響は、小さく見積も らない方がいい。 次第にサービスが壊されて いき、気づいた時点ではす でに回復が難しいというこ とになるだろう。
  • 175. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 2.ターゲット ②ど真ん中のユーザーは誰か(実在の1人まで明確にする) <検証すべき価値成立要件>
  • 176. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 言い換えると、最も“伝えたい価値”を実感してくれる 実在の人に出会うということ プロダクト開発の際にペルソナと呼ばれる架空の人格を用意 することがありますが、架空ではなく、実在の人物を対象と して行うことで、次のシード期(リリース前)でリアリティ の高い状況でプロダクト開発を行うことにつながります ユーザーテスト・インタビューを繰り返す中で 「この人が、自分が心から対象としたい人だ」 という実在の人に出会う
  • 177. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 自分が心から対象としたい人かどうかは、以下で判別できる 現場の実践知からではあるが、そのような人は 30人に1人程度の割合で現れる (あくまで肌感覚。価値を受け取ってくれるユーザーは10人に1人だが、当然それより更に少ない) ※この意味で、インタビューはある程度のボリュームが必要 ・なぜか、長い間考えてきた自分と同等またはそれ以上に 製品・サービスの価値について具体的かつ詳しく説明できる ・製品・サービスの利用シーンについて異常なほど詳しくイメージできる
  • 178. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. ※アイデア期での実在の1人は、“価値を発見”するためのイシューを提供してくれる人。プレ シード期からシード期(リリース前)に対象とすべきは”価値をデリバリー”する相手。言い換 えると過去の自分の経験や使ってきた手段と比較できかつよいと感じてくれる人。 ※この価値を感じてもらえた人物が次のシード(リリース前)に行う市場インストール (Part3の6.シード期(リリース前)“プロダクトをマーケットにフィットさせる”)で改めて ターゲットとすべき対象を検討する際の検討材料となる アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 アイデア期には実在の1人を対象として アイデアを生み出したが プロダクト開発では実際に製品・サービスに触れてもらい価値を感 じてもらえた(購買理由が強い)人物にターゲットを置き直します
  • 179. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 本物のコーヒーを知る少数の顧 客に価値を感じてもらえれば、 次の顧客はその少数の顧客が呼 び込んでくれるものだ。 最大のマーケティングは、素晴 らしい顧客が素晴らしい顧客を 招待し続けてくれることに他な らない。 ハワード・シュルツ
  • 180. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 3.ユーザーが どう他者に 紹介するか ユーザーが他者にどう紹介するか <検証すべき価値成立要件>
  • 181. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 この段階で掴んでおきたいもう一つの重要な点 ユーザーが他のユーザーに その商品・サービスをどのように紹介するか 提供者が提供したい価値と ユーザーが受け取っている価値がズレている場合 価値が成立しない (提供者が起したいユーザーの行動変容が起きないため) ※ユーザーが受け取っている価値はユーザーが他のユーザーに紹介する言葉を見れば分かる
  • 182. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ユーザーは商品・サービスを紹介する際 曖昧・不正確なワードを用いる ユーザーの多くが商品サービスを相互に紹介し 合う環境の中で、曖昧・不正確なワードが流通する 場合、招かれざるユーザー(対象としていないユー ザー)が購買するということにつながる
  • 183. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 提供側が打ち出したい点とは異なるワードを ユーザーが用いる場合、売り出した後に 想定していない顧客が多く現れる 結果、顧客同士の相反が起こり顧客の離反が生じる
  • 184. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 顧客相反による顧客離反の例 ある女性向けスポーツ整体院で起こったことです。ある顧客は高い競技レベル でプレーするアスリートであり、ある顧客はアスリートではありませんでした。 アスリートではない顧客は、アスリートとトレーナーの会話が嫌味に聞こえ (運動ができることの価値が誇大に聞こえる)、アスリートの顧客は、アスリー トではない顧客とトレーナーの会話が低次元の会話に聞こえる。 この整体院は誰に向いてサービスを提供しているのかが分からない構造となり、 誰にとっても満足のいかない状況を生み出し、結果店舗を一旦閉めるというこ ととなりました。
  • 185. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 また、本来は 「価値を深く理解してくれる中核ユーザーが 商品サービスの次のユーザーを呼び込んで くれるという構造を創るべき」ところが、 その構造が作れなくなる
  • 186. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 提供側が打ち出したい価値と、ユーザーが受け取る 価値を「表現(用いるワード)」のレベルですり合わせ ることは、プロダクトを本格的にスタートさせる前 の段階(プレシード段階)で成しておく必要がある プレシード段階で、どのような伝達をすれば 正確なワードで他者に伝えてくれるかを 探求しておく必要がある (ここでのワード探究が後々の商品・サービスのコピーの原型にもなる)
  • 187. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 4.実現性・事業性 実現性・事業性に影響を与えるオペレーション上 裏側の課題 <検証すべき価値成立要件>
  • 188. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. でもちょっと待ってください。 そのソリューションを考えたのは この広い世界であなたが初めてでしょうか? きっと違いますよね? アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 189. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 「ソリューションがなぜ今まで世の中に 存在していなかったのか」理由があるはず。 価値成立を検討する際に外せない検討事項 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 理由を把握しておくことで、思わぬ頓挫を回避することができる。
  • 190. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 洗濯物をオンデマンドで受け取り、24時間以内に洗っ て届けるサービス。 9,000万円/月以上の売上を上げながら閉業。 なぜか? アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 191. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 「いつでも洗濯物を受け取りに行き24時間以内に届ける」 ことを実現するために、ドライバーを雇うなどコストが かかりすぎていた。(毎月6,000万円近くの赤字)
  • 192. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. あなたの考案したソリューションは なぜ今、世に存在しないのか? 実現を阻むのは?? 技術/リソース/オペレーション/法律・規制/コストetc... アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 193. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. あなたの事業が、今その壁を越えられる 理由(強み、環境変化等)は何か? アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 194. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 「無理だな」ではなく、 「どうやって問題解決する ソリューションに仕立てるか」を考える アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 ソリューションが今まで存在しなかった理由を理解した上で
  • 195. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. プレシード期で求められる資質 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 196. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 トライアルアンドエラーを厭わない(試す力) 不要なものを手放す力(捨てる力)
  • 197. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. チーム・体制 3人程度のチームがあると望ましい (プロトタイピングの幅と実施スピード確保のために) ただし役割分担はしない (大企業的な機能分化は不要。全員で臨機応変に前進する) アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 198. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Check List(この段階で具体的に押さえるべき点) •顧客にとっての手が届かなかった価値はあるか(価値) •価値はシンプルな一言で表現できるか •価値が自分自身で確信できているか アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 199. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. プレシード期で起業家が置かれる状態と その状態への向き合い方 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 200. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. 起業家が置かれがちな状態 どのようにその状態に向き合うか ユーザーの反応が悪い。 アイデアの筋が悪いのではないかという疑心暗鬼に陥る。 ・価値がないと言っている場合、一旦はその人物は対象外であったと解釈(価値があると言ってくれる数 少ないユーザーに向き合うべきで、価値がないと言うユーザーは対象外とする) ※ただし10人以上テストしても価値があるというユーザーが現れない場合、価値自体の見直しが必要であ ると判断する。 ・価値はあるが手段が有効でないと言っている場合、手段の改良を行う(ただし、ユーザーから手段を聞 いても有効なアイデアは出てこないと心得る。改良は自分でやる) ・使いづらいと言っている場合、どこが使いづらいのかユーザーに聞き、反映する アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期 本当に筋が悪い場合も少なくない。ただし、見極めなければならないのはネガ ティブなユーザーからの反応が、何に対して向けられた反応なのかという点。 価値がないと言っているのか、価値はあるが価値を実現する手段が有効でないと 言っているのか、価値もあるし手段も有効だが使いづらいと言っているのか。
  • 201. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. プレシード期での支援者のスタンス・関わり方 アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 202. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. スタンス •本人の感覚より1歩先に外部にアイデアを公開し(本人はまだまだ仕上がっていない と感じる段階で外部の声を聞く)、反応を得る指導を行う(早めに外部の声を聞く 癖をつける。) •アイデアと志の接合を支援(一見、志とアイデアのつながりが見えないため、外部 の声を踏まえてアイデアを改良するうちに、志とアイデアの関連付けが弱まる。常 に志に立ち返ることを促し、志を実現する手段としてのアイデアという位置づけを 明確にする) •外部からのアイデアへの評価をどのように解釈するのかという視点を渡す (やみくもに外部の意見を取り入れるのではなく、どのような評価はどのように解 釈すべきかを伝達する) •物事の見方、視座を高める(アイデアを世の中に届けるのではなく、アイデアを世 の中に届けることによって顧客の行動を変え、結果世の中を変えるという流れを伝 え、そもそも世の中をどう変えたいのかを常に問いかける) •来たるべくシード期(ビジネスをリリースする)に向けた精神力の鍛錬を行う (リリース前後に何が起こるのかを、先輩起業家を紹介するなどにより、本人がイ メージアップできるようにしておく) アイデア期 プレシード シード (リリース前) シード (リリース後) グロース模索志醸成期
  • 203. Copyright (c) Takahiro Yamaguchi All rights reserved. Part2-第5章の振り返り ・アイデア期の次のプレシード期でテーマは「ヒトが欲しいものをいかに創るか」 ・プレシード期は、ラフプロトタイピングによるユーザーテスト、実機プロトタイ ピングによるユーザーテストの2ステップがある ・ラフプロトタイピングの目的は、触って体感できるラフな試作品を作成・提示す ることで、価値を検証し、試作品の修正・進化させること。 同時に、価値を最も受け取ってくれるユーザーの判別基準を明らかにする ・ラフプロトタイピング後に求められる状態は、価値がシンプルに説明できること であり、自分自身もその価値を確信出来ていること ・実機プロトタイピングの目的は、実際の本番環境を想定して試作品を体感しても らうことで、リアルな価値検証を行うことと価値の成立条件を見出すこと ・プレシード期で求められる資質:トライアルアンドエラーを厭わない(試す力) 不要なものを手放す力(捨てる力)